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緑 side
店の前で皆んなと別れて、すぐにタクシーがつかまったので、乗り込んだ。
なんか、せっかく久しぶりにヤスに会えたのに…全然まともな話も出来ひんかった。
…おもんな。
まぁ、笑った顔、ちょっとでも見れたから良いけど。
ホンマは、ちょっとでもええから話もしたかったな。
今はどうかな。
電話したら…出て、くれるかな？
そう思って、掛けてみたけど、無情にも呼び出し音ばかり。
しゃーないか。
今日はこういう日なんかもしれん。
そうこう考えてるうちに、タクシーがうちに着いた。
そのまま帰る気になれなかった俺は、少し散歩してみることにした。
普段は行かない方向に歩くと…新しいコンビニが出来ている。
真新しい店なので、お客さんも少ない。
…こら、顔指されんでええわ。
デザートとか、買って帰ろ。
のんびり、店内を物色してると。
…？
子供が、こんな時間に一人でコンビニ…しかもおデコには、冷えピタ。
店の中には親らしい歳の人もおらへん。
一人で、ポカリとゼリー持って、レジに立ってた…けど、レジの人も不慣れなんか、忙しいのか、この子に気づいてない。
「ボン、一人？」
…ボンて。
このタイミングで噛むか、俺。
この子も、吃驚してる。
「…すみません、知らない人とは話をしたら駄目だと言われてて」
それだけ答えると、またレジの人を待っている。
「賢いな、お母さんは車の中？」
俺の方を向くと、黙って頷く。
俺たちの話し声が聞こえたのか、奥から店の人が出て来た。
「大変お待たせ致しましたー！」
その子はポカリとゼリーの会計を済ませると、俺に頭を下げて店の外に出た。
小さいのに、しっかりしてるな。
何歳ぐらいなんやろ。
遅いから、心配したんか…その子が近づいた車から、お母さんらしい人が出て来た。
それやったら、着いて来たらええのに。
なんて、思ってその人を見てたら。
あ…マスクしてはったけど。
多分…あの小さいお母さんや。
向こうも気がついたんか、頭を下げてはる。
俺も、頭を下げた。
何や、あの子に縁のある日やな。
今日はそういう日なんかもしれん。
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蒼乃碧(プロフ) - mimiajioveさん» コメントありがとうございました！ようやく移行完了でございます！良かったらまた読んでやってくださいませm(__)m (2018年7月19日 15時) (
レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
mimiajiove(プロフ) - シヨウヨ2楽しみです！頑張ってください！ (2018年7月11日 2時) (レス) id: 15ac791737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼乃碧 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月3日 8時
