キミイロオモイ (ページ5)

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青 side

おーくらと手を繋いで、おれの家まで帰って来た。

…何か、どきどきする感じ。

おーくらとおれって…サイテーな言い方やけど、セフレ以上恋人未満兼保護者兼仕事仲間やから、こんなことすんの、初めてで。

恋人同士、みたい。

けど家に入って、リビングのソファに座った途端、

「相変わらず、汚いなぁ」

って言われてしもたら。

「そうか？掃除はしてんで？」

といつもの調子に戻ってしもた。

「そうなん？…それよりさ、アレ、こうて来てくれた？」

おーくらも、いつもの調子に戻って…さっきの謎お使いの結果を聞いて来た。

「…判らへんかった。けど、一応、色々こうて来た」

歯ブラシ
靴下
下着
ポテチ
カップ麺
牛乳
炭酸飲料

「これだけ？」

ガサガサと、空になったコンビニの袋を逆さに振ると。

「…いや」

内側が少し濡れてたコンビニの袋の中から、ころんと出て来たアレ。

「ビンゴ」

声の調子も、おれの好きなあの優しいモノの言い方のままやのに。

「…何て言うてええか判らんわ」

さっき手を繋いで帰って来たどきどきなんか、どっか遠いとこに行ってしもたみたいな、なんとも言えない嫌な気持ち。

「そうなん？…ご褒美、あげよ思てたのに」

「なら…牛乳だけしもて来るわ」

かけれるだけの時間をかけて、冷蔵庫に牛乳と炭酸飲料を仕舞う。

「しもて来た？」

「うん」

「ほな、ご褒美な」

「…ぅん…」

口唇が重なる。

…おれが悪いんやろなぁ。

おーくらに、こんなことさせてしもてるから。