One day in winter

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朝起きてからなんとなく感じていた倦怠感。
いつもの通り朝飯は食わない。
ギリギリまで横になって、ぼーっとして過ごす。


今日は9人で雑誌の撮影に、冠番組の打ち合わせ。
そのあとは個人のお仕事が続く、って感じ。

朝イチで入った撮影の中頃には、
ぐーっと胃が重い感じまで。


「渡辺くん、ラウールくんと絡む感じで！
佐久間くんはもう少しセクシーな表情欲しいです！」



あ、やばい。
ぐぐっと胃の奥が上がる感覚に表情が固くなる。

ダメだ、今は仕事中。耐えろ。耐えろ。

気合いだけでなんとか撮影は乗り切り、
挨拶もそこそこにトイレは向かう。


佐久間はスタッフさんと話して
しばらく来ないだろうし、ラウールは差し入れ食ってんだろ。

誰もいないのをいいことに、
思い切り口元を押さえて、一番近くの個室に入った。


「ッ、……ぇ、ゔ…っ、げぇッ…、は、っーー、」


吐けない。
何でだ、吐けない。

そりゃそっか、朝から飯食ってねーんだもん。

空嘔を繰り返して体力を消耗するばっかりで、
何にも楽にならない。
人の気配に慌てて隠すように水を流したけど、
正直そんな余裕はない。


「、…は、ぁ…っ、〜〜〜、はぁっ…、」


キィ、と再度ドアが開く音がした。

まずい、と思った。
上がったままの息を静めようと、息を止めた。



「…翔太？佐久間だよ、開けて？」

3→←nb×sk（嘔吐）

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