One day in winter

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「っふー、っふ、…ぐ、ぅ…っげぇ、はぁ、…っんん」

「苦しいね、大丈夫、大丈夫」

正直大丈夫だなんて気軽に言いたくないけれど、
今の翔太はきっと不安だろうから。
少しでも安心させたい一心でおまじないのように繰り返す。


「んぐッ、げほ、…おぇっ…っぅう、いたい、んぅーーッ」

「翔太？痛いって、どこが痛い？」

「…っ、腹、…ちょっと、ヤバイ、かも…っげぇ、」

ずっとお腹に違和感があるみたいで摩ってたけど、
とうとう下し始めちゃってたか。

さすがにお腹の具合まで聞くのは憚られたから
聞いていなかったけれど、今の状況はちょっとマズイ。

まだ気分は悪いみたいで我慢するのも辛そうだし、
必死に摩るお腹からはゴロゴロと聞こえてくる。


「とりあえず吐き切っちゃう？あ、でも…」

「ぃや、腹のほうが…やばくて、ぅ、〜〜ッ」


どうしようと俺が焦ってもしょうがないけど…
口元だけは便器に寄せたまま、
ぐーっと身を縮こまらせる翔太の背中を摩ることしかできない。

「ちょっと待ってて、袋取ってくる」

「っは──、っく、ぅ……っ、」

翔太的には嫌かもしれないけど、
もうそんなこと構ってられない。

リビングに何枚か用意してあった袋を引っ掴んで、
ついでにブランケットとタオルも持ってトイレに戻る。

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