無愛想な先輩２【YG】

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「せっかくですから行きましょう」


いかにも仕事ができそうなキャリアウーマン風でしかも綺麗な人。


「親睦を深めるためにも是非」


そう言って、ぷるぷるのピンクの唇の両端を持ち上げる。


結局押しきられて、商談後チームの人たちと飲みに行くことになった。






「お疲れ様です」


サポートについていた男の人が隣に座った。


「あっ、お疲れ様です」


「ミンさん捕まっちゃってますね」


視線の先にはさっきの女の人と先輩。


「チーム長肉食だからな〜」


男の人は苦笑い。


「僕らも飲みましょう」


お酒の入ったグラスを受け取って乾杯した。


やたらとボディタッチの激しい女の人と、それに笑って返す先輩。
周りには女の人がキャピキャピと黄色い声をあげて楽しそうに話してる。


チーム長さんは美人だし、スーツごしでも分かるくらいスタイルがいい。
先輩のことを気に入ったのか、どんどんお酌をしてる。


取引先の人だもん。
注がれたら飲むしかないよね。
仕事の一環だもん。


でもでも、ラブショットはやりすぎなんじゃ！
先輩と腕を組んで焼酎を一気してる。


…あんなに美人で胸がおっきい女の人となら悪い気はしないよね。
というか、きっと嬉しいよね。


ちらちら見てたら先輩と目が合った。
思わず反らす。


なんだかムカムカして、勧められるがままにお酒を飲む。


時折先輩からの視線を感じたけど無視した。



YG「おい」


「あ、しぇんぱい」


YG「…飲み過ぎだろ」


「しょんなことないれす」


私を見て顔をしかめた先輩。


YG「すいませんが電車の時間もありますので、そろそろ失礼させていただきます」


「えぇ、そんなぁ」
「せっかくの機会なのに」


女の人たちが残念そうな声をあげる。


最後にしっかり挨拶してお店を出た。






皆と別れたところで先輩に腰を抱かれた。


「わわ、な、なんで」


YG「お前足元ふらついてんだろ
危ないからしっかりつかまれ」


近いなんてもんじゃない。
み、密着してる。


「だ、大丈夫れふ」


このままの体勢じゃあ私の心臓が危ないです。


YG「…そういや昨日あんま寝れなかったって言ってたな
１人にして悪かったな」


「しぇんぱい…」


見上げたらすぐそこに先輩の顔がある。
たくさん飲まされてたから、肌がほんのり赤く染まってる。


YG「タクシー乗れるか？
終電まで結構ギリだわ」


時計をチラッと確認しながら
引きずられるようにしてタクシー乗り場へ連れていかれた。


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