彼の名前 ページ14
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「……これ返却で！」
深夜だってのにハイテンションな男は毎週同じ時間に必ずレンタルショップにやってくる、所謂常連客。良く通る高い声ですっかり顔を覚えてしまった。
「はぁ、今日も来ないか……」
返却されたDVDを陳列するフリをして彼の好きそうなアニメコーナーを覗いてみるも今日も彼は現れない。
「え？なんてタイトル？…あ、あった！」
隣を見上げると例の常連客が隣に立っていた。私の視線に気付いたのかバッチリ合う目。うわ、この男もアニメ借りるんだ…。でもあの彼と違って全然キュンとしない。
「いや、違うよ？俺はこういうの観ないから。観るのは今電話してた健太ってやつで…」
なぜか私に対して言い訳を並べてくる男。別にあんたが何を観ようか私にはどうだっていいし。
無視して通り過ぎようとした瞬間、彼が持っていたヘルメットに釘付けになった。
「……Amber、」
「ん？もしかして俺らのこと知ってんの？」
嬉しそうに笑った男の両肩を掴むと勢い良く揺すった。
「……っ、黒の大きなバイクに乗ってる人を探してるの！あんたと同じAmberってステッカー貼ってて」
「え、ちょっといきなりなんだよ！」
「っ、だから黒のバイクに乗ってる人で、」
「黒のバイクなんて山程いるから、ちょっと……」
「………金髪にサングラスで、感動モノのアニメが好きな…」
「健太のこと？」
…けんた？
「神谷 健太。今、ちょうど電話してるよ。ほら、」
はい、と渡されたスマホ。このスマホの向こうに彼がいるんだ。
ゆっくり息を吐き出すとスマホを耳にあてた。
「…もしもし、…って、切れてるし、」
でも、やっと…。彼の名前を手に入れた。
神谷 健太。うん、いい名前だ。
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Lala(プロフ) - タムさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。労いの言葉もありがとうございます。タムさんも書き手でいらっしゃったんですね！タムさんのコメントのおかげで執筆意欲が上がっていたのでこちらこそ感謝を伝えたいです。ありがとうございました！ (2022年3月10日 11時) (
レス) id: 7b2010937b (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - Megさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。幸せだと言って下さると執筆してよかったなと改めて思います。Megさんの更新にたくさん励まされ勝手に勇気をいただいてました。これからもともに頑張りましょうね！またお話読みに行きます♪ (2022年3月10日 11時) (レス) id: 7b2010937b (このIDを非表示/違反報告)
タム(プロフ) - 完結おめでとうございます💐そしてお疲れ様でした☺️私も書き手の時期があったので、最後まで書き続けることの大変さを知っています。だからこそ感謝の気持ちでいっぱいです😢Lalaさんとこの作品に出会えて幸せです💭♡ (2022年3月9日 1時) (レス) id: 2c73cc4c7d (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - ぬぁ😭やっぱりこの作品好きです！！幸せな時間をありがとうございました！！番外編も楽しみに待っています✨ (2022年3月8日 22時) (レス) @page45 id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - タムさん» コメントありがとうございます！今夜更新分で全ての理由が明らかになりますのでお楽しみに🌟ぜひこのお話の結末を見届けてください🙏🏻毎回コメントありがとうございます🥺 (2022年3月8日 21時) (レス) id: b9d8b91003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lala | 作成日時：2021年11月2日 17時
