もう二度と… ページ12
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寒空の下、ポケットに両手を突っ込んで向かった先は某レンタルショップの前。
Aが神谷 健太という存在を知ってくれた場所。
今も働いてるって陸さんが言ってたから中に入ることは出来ない。こうやってガードレールに凭れてAのバイトが終わるのをいつも待ってたっけ。
次に向かったのは歩道橋。
俺とAが初めて喋った場所。
俺がAを好きになった場所。
あの時のことを思い出すと自然と笑みが浮かぶ。A、むちゃくちゃだったよな。
「っ、寒みぃ」
身を縮こませながら、次に向かったのは公園。
俺がAに好きだと伝えた場所。
Aが俺に好きだと伝えてくれた場所。
ぼぉーっと噴水を眺めてるとキラッと光るものが視界に入った。目を凝らしてよく見る。
「…、あれって」
真冬だっていうのに迷わず噴水に足を突っ込んだ。あまりの冷たさに体がガクガクと震える。でも、そんなのどうでもよかった。
「……そっか、捨てたんだ」
握り締めた二枚のドッグタグ。っ、文字が霞んでよく見えない。泣くなよ、けんた。泣きたいのはAで、もう散々泣かせてきたんだから。これでよかったんだと言い聞かせると手の甲で涙を拭った。
グッと奥歯を噛み締めて家に帰ると、やましょーが慌てて玄関まで走ってきた。
「ったく、こんな時間までどこ行ってた、んだ――…健太？お前なんで濡れてんの？」
「いししし、クリスマスプレゼント貰った」
強がって笑う俺を見てやましょーの左目からぽろっと涙が零れる。
「泣き虫だな、やましょー」
「っ、うっせぇよ。せっかく今日は餃子作ってやったのに。Aにレシピ教えてもらったんだから感謝しろよな」
なぁ、A。
もう二度とAのことは忘れないよ。
Aがくれたものを俺は絶対に忘れない。
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Lala(プロフ) - タムさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。労いの言葉もありがとうございます。タムさんも書き手でいらっしゃったんですね！タムさんのコメントのおかげで執筆意欲が上がっていたのでこちらこそ感謝を伝えたいです。ありがとうございました！ (2022年3月10日 11時) (
レス) id: 7b2010937b (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - Megさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます。幸せだと言って下さると執筆してよかったなと改めて思います。Megさんの更新にたくさん励まされ勝手に勇気をいただいてました。これからもともに頑張りましょうね！またお話読みに行きます♪ (2022年3月10日 11時) (レス) id: 7b2010937b (このIDを非表示/違反報告)
タム(プロフ) - 完結おめでとうございます💐そしてお疲れ様でした☺️私も書き手の時期があったので、最後まで書き続けることの大変さを知っています。だからこそ感謝の気持ちでいっぱいです😢Lalaさんとこの作品に出会えて幸せです💭♡ (2022年3月9日 1時) (レス) id: 2c73cc4c7d (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - ぬぁ😭やっぱりこの作品好きです！！幸せな時間をありがとうございました！！番外編も楽しみに待っています✨ (2022年3月8日 22時) (レス) @page45 id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
Lala(プロフ) - タムさん» コメントありがとうございます！今夜更新分で全ての理由が明らかになりますのでお楽しみに🌟ぜひこのお話の結末を見届けてください🙏🏻毎回コメントありがとうございます🥺 (2022年3月8日 21時) (レス) id: b9d8b91003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lala | 作成日時：2021年11月2日 17時
