ふわっとした未来図 ページ4
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0:30を少し過ぎたところ。
４機捜の飲み会が盛り上がって、思ったより遅くなった帰宅時間。
人通りも少なくなって、昼間に比べれば気温も低い。酔いが覚めるってほどじゃないけど。
『──それにしても、志摩の彼女は本当に可愛い顔してるよな〜』
つい数時間前の陣馬さんと、それに同調する伊吹たちの言葉を思い出しながら、彼女の待つ家へ歩く。
『将来生まれてくる子は、Aちゃん似だといいな』
『いいだろ俺に似てても』
茶化す伊吹にそう返したけど、本当は俺もそう思う。Aに似てくれればいいな、と。
彼女とそんな話はしたことがないし、結婚とか何とかっていう話も具体的にはまだ、なんだけど。
"そのつもりでいる"というだけでまだなんの確約もない未来を思って、柄にもなく少し浮かれる。
「ただいま」
小さくつぶやいた声は、暗闇の中に溶けていった。
玄関の小さな電気を点けると照らされる、見覚えのある彼女の靴。
寝室をそっと覗けば、一部分だけ盛り上がった毛布が規則正しく上下していて、そこにAがいるのだと分かる。
普段なら特に気にも留めないのに、アルコールでまだぼんやりする頭は、そんな小さなことも幸せとして変換してしまう。
──こんなに浮かれていてはだめだ
冷静さを取り戻すために、シャワーを浴びて歯を磨く。
少しだけ酔いが覚めた気がして、そのまま寝室へ向かった。
Aの隣に潜り込んで、眠る彼女を背中から抱きしめる。シャワーなんかよりずっと温かい。
髪に顔をうずめて、またさっきの飲み会での会話を思い出していた。
「…おかえり」
目を覚ました彼女の、でもまだ眠そうな声で、現実に引き戻された。
Aは寝返りを打って俺に向き合う。
寝起きの顔は一段と可愛い。
「ただいま。起こした？」
「ううん、起こしてない」
「…そうか」
「なんか…リアルな夢を見た気がする」
「夢？どんな？」
「私が妊娠してて、一未が笑ってる夢」
変だよねー、と言ってまた目を閉じるA。
いやいや、タイムリーすぎるだろ、どんな偶然だよ
「A似だといいな」
「んー…？」
「………え？」
言葉の続きを待っていたのに、聞こえてきたのは穏やかな寝息だった。
「寝たのかよ…」
なんて反応するか、見たかったのに。
仕方ないからこの話はまた近々しよう。
Aの髪にひとつキスを落として、俺も目を閉じた。
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瑠璃 - 夢主はなんでそうなったのかわからない。食べきれないので先輩や仲良しの後輩、桔梗達に差し入れする。人気に悩む志摩さんお願いします。 (2020年9月20日 9時) (
レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 志摩さんリクエスト。陣馬の娘、恋人夢主。飽きられないよう努力継続。志摩と付き合ってから益々綺麗になる。努力もあって可愛いさも増す。先輩の夢主に勝てる女性はいないっと言葉の通り、色々な部署で人気になった話し。差し入れや告白がたえない。 (2020年9月20日 9時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - リクエストありがとうございます。志摩さんにやり返されちゃいましたか(笑)されるがまま、夢主に弱い志摩さんを書いてくださりありがとうございます。また、リクエストお願いします。 (2020年9月20日 9時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 瑠璃さん» リクエスト、更新が遅くなってしまってすみません。今回も書いていて楽しいリクエスト、ありがとうございました。気に入っていただけると嬉しいです（＾ν＾） (2020年9月20日 1時) (レス) id: 9d1fcda077 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - ふわふわとした甘さのお話もいいですね。可愛いらしいお話、ありがとうございます。読んでてキュンとしました。更新、楽しみにしています。 (2020年9月15日 7時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2020年9月13日 6時
