十七話 ページ24
「「エミさん！」」
エーミールさんの後方から声がかかり、瞬間に彼の近くにショッピさん、チーノさんが追い付いてきた。
「何で外無断で出てんすか！」
「アンタまで死んだらあかんやろがッ！！」
二人とも青筋を立てて怒っている。
でも、それよりも勝った感情は心配、苦しみ。
エーミールさんの死を恐れている。
「あの兵器、以前文献を見たことがあります！
試したいことがあるんです、お二人は戻って早く城の防衛を！」
そう言いながらも、私の主は走るのをやめない。
彼等の言う通りです。止まってください、二人の言うことをどうか聞いて。
死んじゃう、貴方が死ぬ光景を見たくない。
「.....そんなら、俺等も行きます。
というか元々そのつもりです。
大先生に部隊は任せてきました。」
「えっ」
「元々国のために預けたもんや、一緒に死んだろうやないかい」
「！！...ふふ、有難うございます。」
嗚呼、嫌だ。
貴方達も覚悟して此処まで来たのか。
死ぬつもりだったのか。死ぬ覚悟で元から来ていたのか。
なら何で止めようとしたの？
幹部が死んでしまったら、元も子もない。
その頃も今も、私はその心情が理解出来ない。
エーミールさんはその兵器の破壊。
ショッピさんとチーノさんはエーミールさんの破壊中の援護。
エーミールさんが作業している間兵器の破壊を止めようとする敵兵士を潰していく。
でも、チーノさんが怪我を負って。
それに気をとられたショッピさん。
二人とも深傷を負いながらも戦い続けた。
そんな彼等が事切れた瞬間、同時に兵器はエーミールさんの手によって破壊された。
同時に、主は。
、
この先の話は、皆さんのご想像通り。
兵器は完全破壊。
三名死亡、その瞬間我々国は降伏した。
見ていた。
その日は寿命がくる一週間程前で、
残った者は処刑された。
嫌がらせのつもりか、同じ日の同じ時間に。
死ぬ瞬間、総統は満足そうに笑った。
書記長は、呆れたように微笑む。
遠距離第一隊長は、少し気怠そうに笑って。
逝った。
寂しい、苦しい。
神、主よ。私の信じた彼等に救いを。
来世に希望を。
争いの無い騒がしくも平和な世界を。
彼等が一緒にいられることを。
私の大嫌いな、彼等にどうか。
"多大な、祝福を。"
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お星 - うわーすごいいい話じゃないですかぁ（泣）体に気をつけながら頑張ってください''い''（泣いています） (2020年7月19日 21時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - あああ泣かないで下さい（泣）過去編が上手くまとめられなくてどうしようと思ってたのですがそう言ってくれる方がいて嬉しいです( ；∀；)これからも頑張ります！ (2020年4月30日 19時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
あんり - う゛う゛う゛(泣)感動しました...過去編とかまーじで涙腺ガバガバでしたわ...更新無理せず頑張ってください！ (2020年4月30日 9時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
雨桷(プロフ) - 眠い日とさん» コメントありがとうございます！全部が好きなんて嬉しいお言葉で照れますね！影の藻って、マニアックな場所にお隠れになっているようなので私も今からそちらに走っていきますので少々お待ちを！ (2020年4月28日 9時) (レス) id: 74dfe25e8a (このIDを非表示/違反報告)
眠い日と - コメント失礼しますこの作品すごく面白いですね！語彙力がないんで細かく言えないですが、全部が好きです！これからも無理せず頑張って下さい！自分は影の藻から応援してますので！ (2020年4月27日 22時) (レス) id: 135cca5399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨桷 | 作成日時：2020年3月31日 11時
