_ ページ31
.
彼らのメイクを担当するようになって2年が経つが、SnowManの年下組といる空気感は最早実家みたいだ。兄弟がいたらこんな感じだったんだろうな。
年上の康二くんはお兄ちゃんみたいだし、目黒くんは同い年だけど大人っぽい雰囲気だからお兄ちゃんみたいだし、年下のラウちゃんは歳の離れた可愛い弟って感じ。
「Aちゃん俺にもちょうだい〜！」
「ごめん、ラウちゃん、新しいの今手元にないからまた今度ね？」
「新しいのじゃなくていいよ！」
「あ〜でも、これは、メイクで使ってるからなあ」
「Aちゃんが使ってるやつは？さっき、使ってたでしょ？ポーチに入れてた」
「私が使ってるリップ？え、そんな使いかけなんて、」
「Aちゃんの使ってたやつちょうだい！」
「え、嫌じゃないの！？」
「全然気にしないし、むしろAちゃんが使ってたリップがほしいっていうか〜」
KJ「(変態やん)」
RN「(それな)」
きゅるるんと目を輝かせて、私の愛用リップを欲しがり始めたラウちゃん。人の使いかけのリップなんて普通嫌じゃない？と疑問に思うも、宝石を散りばめたようなキラキラの瞳でじっと見つめられたら、何も言えなくて、私はポーチからリップを取り出して彼に差し出した。
「わ〜い！ありがとうAちゃん！大好き〜！」
チュッとリップ音が楽屋に響いた。頬に柔らかな唇の感触がしたと思った次の瞬間、ベシッと音がして、足元にラウちゃんが大きな体を縮こませてしゃがみこんでいた。
「…え、？」
KJ「アホ！何してんねん！」
「痛〜〜！」
RN「ガキが調子乗んな」
KJ「ごめんなあ？Aちゃん」
「びっくりしたけど、大丈夫…」
「お礼にほっぺにチューしただけなのに〜」
RN「お前はまず謝れ！」
「え〜！」
RN「え〜じゃねえよ！」
目の前で言い合いが始まったかと思えば、「向井さん、目黒さん、インタビューお願いします〜」と声がかかり、ふたりはラウちゃんに「ちゃんと謝れよ」と言い残して楽屋から出ていった。去っていくふたりの背中を見ていると、不意に顔に手が添えられて顔の向きを変えられ、少し不貞腐れた表情のラウちゃんが視界いっぱいに映った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1002人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
関西弁大好き - 続き見たいです❗楽しみに待ってます❗お体に気をつけて頑張って下さい😆🎵 (10月24日 0時) (
レス) id: dc054cb4c4 (このIDを非表示/違反報告)
EM(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます。ラウさんガッツポーズしてると思います！ (6月17日 13時) (レス) id: 3626747921 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - ラウにおちました (6月16日 17時) (レス) @page19 id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：EM
| 作成日時：2022年9月19日 12時
