彼女は愛され体質４

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「Aにならどれだけ傷つけられてもいいよ」

「え、なに言ってんの」

「ふふっ、今引いたでしょ？歪んでるなって思ったでしょ？」

「…ちょっとだけ、」

「ふふっ、だって仕方ないじゃん、どうしたってAが好きなんだもん」



Aの瞳が揺れる。

困ってる顔も可愛くて可愛くて、もっと困らせたくなる。



「前にも言ったけどさ、Aが誰と付き合おうが、どうなろうがそんなのどうだっていいの。だって、Aが誰を好きでも俺はA以外愛せないから」

「……そんなこと言わないで、きょもにも幸せになってほしいよ」

「俺は幸せだよ、Aがそばにいてくれれば」

「でも私、」

「Aと樹の邪魔をするつもりはないから。もちろん、樹以外でも。その代わり、俺がAを愛し続けることの邪魔はさせない。誰にも、Aにもね」

「……きょも、」

「ねえ、A、幸せの形は人それぞれなんだよ？それはAにも分かるでしょ？」



Aの言いたい事は分かってる。

俺がどれだけ馬鹿げたことを言ってるか。


それでも、


「…ん、わかった。きょもの優しさに甘えさせてもらうよ。ありがとう」

「ふふっ、ありがとうだなんて、それは俺の台詞なのに」



ほら、

やっぱりAは俺を受け入れてくれる。



「ぎゅってして、A」

「ん、」

「ふふっ、もっとだよ、もっとぎゅってして」

「ん〜、…そんな力入んないって」

「ふふふっ、女の子だもんねぇ、じゃあ俺が本気でぎゅうしてあげる」


そう言って力いっぱいAをぎゅうっと抱きしめれば、あはははって可愛い声で笑うA。


「くるしいくるしいっ！」


俺の方が苦しいよ？

まるで生き地獄みたいに。



「ふぅっ、苦しかったぁ、そろそろ楽屋戻ろっか？」

「そうだね。A、手」

「はい」


Aに向かって手を出せば、なんの躊躇いもなく俺の手を握るA。



ねぇ、A、

Aは自分で気づいていないだけで、誰より俺に甘くて、最後にはそうやって俺のことを受け入れちゃうんだよ。


もうAは俺を拒否するなんてできなくなってるんだよ。


だからね、俺はここぞというタイミングで、革命を起こして君を連れ去るから。


その時まで俺は待ち続けるよ。



頭がおかしいって思われるかな…


でも、俺をおかしくさせたのは？




You make me lose my mind..

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