彼女は愛され体質４

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「全てが1人じゃ未完成だよ 君のいない街は
心に残してくれたモノ全部美しすぎて」


「そう Little baby girl... あの日と同じ様になんて とても笑えそうにない」


「確かに僕らは足跡つけた どれも宝物でまだ思い出すよ どんな景色でも君がいたから 意味があったよ」



切なくて綺麗なメロディーが心に染み渡るようで、思わず泣きそうになった。



「…いい歌だな」

「小瀧くんと濱ちゃんの歌。この前、康二がカラオケで歌ってて」

「へぇ、」


Aは俺を見上げて、眉毛を垂らして笑った。


「……紫耀とさよならした」

「え…、」

「ふふっ、とっくの昔に別れてるのにね」

「A、」

「もう心にいないの、紫耀が。ずっと、何年もいてくれたのに… いなくなっちゃった…」

「……」

「ずっとここに紫耀がいたから、なんだって頑張れた… いつもコンサート前、神様にお願いするみたいに紫耀に祈ってたから。今日も無事に頑張れますようにって… でも、これからは、不安も恐怖もどうやって抑えたらいいんだろう…」


胸に手を当てて苦しそうに表情を歪めるAは、不安でいっぱいな迷子みたいで、そんなAを見てたら勝手に身体が動いていた。




「……北斗、」

「俺に頼れよ、泣きついてこいよ！俺はおまえ以上におまえのこと分かってんだよ、どれだけそばにいたと思ってんだよ」


俺の腕の中にすっぽり収まってしまう小さくて細い身体を抱きしめていた。



「……北斗は変わらないね、昔からそうやって誰よりも早く私の変化に気づいて助けてくれる…」

「俺は変わらないよ。ずっと変わらないこの関係で、Aのそばにいる。たとえ、Aが誰と付き合ったり別れたりしても、俺は変わらずにずっと、ずっとそばにいる…ずっと大切なメンバーだし、大切なダチだから」

「…ありがとう。北斗と出会えて、北斗と同じグループになれてよかった。北斗がいなかったら、ここにいなかったかもしれない…」

「大丈夫、俺とおまえは一生このまま、何にも変わらないから」



Aの温もりと香りを抱きしめてやっと分かった。






……あぁ、これだ。

俺が求めてたのは。



一生変わらないAとの愛を、絆を求めてた。




「…これが俺なりのAへの愛情だよ」





一生変わらず君のそばにいる。

それだけは誰にも譲れない。




A、

俺は、

こんなにも、




こんなにも、君を愛してます…




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