亡き兵士の心臓は、貴方の為に【進撃の巨人】ー四つの光ー (ページ9)

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『…懐かしいわね、一年前の…』

「…ウォールマリア崩壊…」

『…うん』

屋上で、ノアと話をしていた。

星が綺麗だ。

『ノアは…トロスト区出身でしょ？』

「うん、みんな元気に暮らしてるよ。
近くには小さい男の子がいて、弟みたいな
もんだよ。」

『…どんな？』

「いじめられている事もあるけど…
あ、オムライスが好きなんだよ、
オムオムってね。」

『オムオム…美味しそう』

「Aはそういえば家族は…？」

『私はね…』

父親と祖母は、私が小さい時
病気で亡くなった。

母のみが私の頼りだった。

でもね、母親は父が死んだ時、

狂ったわ。

頻繁に外には出るし、

私に家事でも何でも任せて遊ぶわ、

挙句の果て暴力をふるうわ、大変だった。

私の楽しみと言えば、父親と祖母の墓に
花を添えに行く事。

それで12歳になる近くの日、家を飛び出したの

"訓練兵になり、兵士になります
貴方とは絶縁させて下さい"

って言う手紙を残してね。

でも、母は引かなかった。
それで、私の給料の7割をやるから、
って言う話で決着がついた。

それで私が10位で卒業する、3ヶ月前だったね

あの平穏な時間を狂わせた日は