施設の子の誕生日会 ページ14
ぬいぐるみなら喜んでもらえるかも
ぬいぐるみ買ってから行こうかな
────────────────
｢このぬいぐるみならいいかな｣
よくわかんないけど｡気に入ってくれればいいや
｢これください｣
MOB｢7890円です｣
｢これで｣
MOB｢ちょうどお預かりします｡こちらレシートと福引券です｣
｢福引券？｣
MOB｢はい｡ちょうど福引やってるんです｡あちらの方で｣
見てみたらなんかおもちゃやらぬいぐるみやらの景品が置いてあった
｢どうも｣
福引やってくか｡何が当たっても施設の子供たち喜ぶでしょ
｢…重っ｣
まぁ時間はかけた時の様子だと用意中っぽかったし
まぁちょうどいいと思うけど
｢何｡最近のおもちゃとか重いのが普通なの？｣
2等か3等のよく分からないおもちゃが当たったけど
まぁ喜ぶものだろうけど重いなこれ
ぬいぐるみは大きさそこまででもないけど
｢行くか……｣
元出不精だからキツイんだよな
────────────────
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
ｶﾞﾁｬ
黛｢お疲れ｡A｣
｢どうも……｣
黛｢疲れてるね｣
｢これ持ってみ｣
黛｢……じゃ頑張って運んで｣
｢手伝ってくれないんだ｣
黛｢嘘だよ｡それにしても重いんだけど｣
｢なんか福引やってて｡2等か3等辺りのやつが｣
黛｢いらない時に運いいよね｣
｢それは俺でもわかってる｣
黛なんやかんや手伝ってくれるからいいよね
施設の子｢あ！Aくん！｣
施設の子｢A兄ちゃん！｣
｢元気だね｣
施設の子｢灰くんAくん呼んでくれたの！？｣
黛｢うーん……呼んだって言うか｣
｢そうそう｡黛に教えてもらったから僕来たんだよ｣
施設の子｢灰くんもAくんもありがとう！｣
黛｢話合わせるの上手だよね｡ほんと｣
｢黛こそ｣
｢ほら｡これ誕生日プレゼント｣
施設の子｢開けていい〜！？｣
｢いいよ｣
施設の子｢わぁ〜！うさちゃんだ！｣
｢この子を大事にしてね｣
施設の子｢うん！ありがとう！｣
施設の子｢いいなー！｣
｢そうだ｡ほらこのおもちゃ皆で仲良く遊んでね｣
施設の子｢Aお兄ちゃんありがとう！｣
施設の子｢やったぁ！｣
黛｢僕施設の人の手伝いしてるから｡Aに遊んでもらって｣
施設の子｢はーい！｣
黛｢Aよろしく｣
｢ん｡了解｣
やっぱり子供達の前では僕って言わないとあれだよね
俺も黛も一人称変えなきゃいけないし
施設の子｢ねぇA兄ちゃん｣
｢ん？｣
何かあったのかな
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作者名：零雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=amayu0928
作成日時：2022年6月23日 17時
