冬に溶ける体温。 (ページ1)

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【JK】ラブストーリーは突然に。ページ1

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最悪だ。

本当に本当に最悪だ。

今日は12月24日、クリスマスイブ。

街はクリスマス一色。

どこのお店でもクリスマスソングが流れ、建物はキラキラとしたイルミネーションで照らされている。

寒そうな制服姿ではしゃぎながら歩く高校生たち。

腕を組み歩く恋人たち。

ケーキを片手に帰路を急ぐサラリーマン。

街中は賑わっていて、私以外みんな幸せそうだった。

なんなんだ…

みんな幸せそうなのに、何で私だけこんなに不幸なの？！

今日はクリスマスイブ。

恋人たちの聖なる夜。

そんな幸せなはずの一日に、恋人に振られる不幸な人間がこの世にどれだけいるだろう。

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仕事終わり、恋人に呼び出された。

明日会う予定だったのにどうしたのかと思いながらも会社終わりにいつものカフェに行くと、同じく仕事終わりでスーツを着た彼が疲れた顔をして、いつもの席に座っていた。

「どうしたの？急に」

荷物を座席に置いて、マフラー外しながら尋ねる。

彼は言いづらそうに口籠っているから、真剣な話なのだと察し、とりあえず鞄から財布を取り出して飲み物を頼みに行った。

「で、なに？」

手元にはアイスのキャラメルラテ。

店内は暖かいから飲み物はいつもアイス。

ホットの飲み物は口の中に残る感じがしてあまり好きじゃなくて。

「…あの、ごめん」

「え、…なにが？」

出だしから謝る彼に嫌な予感がした。

「別れて欲しい」

「は？」

「本当にごめん」

真面目な顔をして、さっきまでもごもご言いづらそうにしていた彼はキッパリとそう言って頭を下げた。

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