これから ページ15
(幼馴染)と過ごすようになってから早くも数年。(幼馴染)と毎日のように戯れながら、私は受験勉強に追われていた。
私のレベルに合った大学を選んではいるものの、試験本番で実力を発揮できないのではないかと不安になっていると、(幼馴染)はそれを察知して「頑張れ」と言ってくれる。
そのおかげで一人じゃないと思うことができて、いつも助かっている。
今日も数学の問題集を解いていると、(幼馴染)が静かに机の横に来て、木のお盆を置いた。
「お疲れ様。」
「ありがとう。」
恐らく母が買ってきたであろうショートケーキが乗った小皿を片方持って、ありがたく食べる。勉強漬けで疲れた脳に、甘さがちょうど良い。
(幼馴染)は嬉しそうにケーキを頬張り、私と目が合うとふんわりと微笑んだ。
ふと時計を見やると3時で、時間の流れが速いように感じられる。あまり頑張りすぎも良くないか、と思い、一度ベッドに身を沈める。
ずっと同じ姿勢で椅子に座っていたため、ベッドのふかふかさが心地よい。隣で寝転がる(幼馴染)と一緒に目を閉じていると、一気に眠気が襲ってくる。
今は寝たくないという気持ちと、仮眠だったら良いかもという気持ちとが拮抗しているうちに、結局私は眠気に逆らえず寝てしまった。
「あ、A起きた!」
私が目を覚ますと、すぐに(幼馴染)の声が聞こえてきた。まだ少し疲れの抜けない身体を起こしてベッドから降りると、母が部屋に入ってくる。
「もうすぐご飯出来るよ。」
私は「うん」と言ってから部屋を出て、リビングに向かっていつもの席に座った。
食べ終わった後は5分くらい座って休憩し、先程の問題集の続きと、英語の文法の復習。一度寝ているから頭がすっきりして勉強しやすく感じる。
(幼馴染)は絵を描いたりごろごろしたりしている。(幼馴染)曰く「Aの邪魔をしないように」らしい。気を遣わせてしまって申し訳なく思いながら、ここまでしてくれる(幼馴染)のためにも頑張ろうと思える。
今日はこれくらいで良いか、と言うところで切り上げて、(幼馴染)の横に座る。(幼馴染)は起き上がってから、に
こにこして言った。
「いつもお疲れ様。頑張るの偉いけど、ちゃんと休憩もしてね!」
「いつもありがとう。(幼馴染)のおかげで試験上手くいきそう。」
私は(幼馴染)に感謝を伝えて、すぐに眠りに落ちた。
___________
少しでも受験生の皆様の支えとなれば幸いです。
2人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜弥萌(プロフ) - いつもコメントありがとうございます!お待たせしました。試験が終われば占ツク三昧だと思って頑張ります! (2022年3月3日 7時) (レス) id: 681e7aeda0 (このIDを非表示/違反報告)
影月・陽(プロフ) - 待ってました! 試験頑張ってください! (2022年3月2日 22時) (レス) @page2 id: 7a153d74d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:亜弥萌 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amatsuku1/
作成日時:2022年3月2日 15時