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予め買っておいたペットボトル飲料で喉を潤し、僅かではあるが疲れた足を休める。
ペットボトルを私に渡した(幼馴染)は、何かを見つけて私の手を引く。
止まったのは、ソフトクリーム屋の前だった。
「食べたい…」
躊躇いがちに言う(幼馴染)に、二つ返事で「いいよ」と返す。
嬉しがる(幼馴染)を見ながら、ソフトクリームを2つ買った。
ミルクとチョコを1つずつ、半分にして分け合う。
徐々に暑くなる今の季節に、ソフトクリームの冷たさが丁度良い。
サクサクと音を立ててコーンを食べ、(幼馴染)も食べ終わったところで立ち上がる。
「後はどこ行きたい?」
「あっち行きたい。」
小さい子供でも乗れる緩やかなローラーコースターや、レールの上を進むゴーカートなど、(幼馴染)はアトラクションを堪能している。
その顔が可愛らしくて、何度も「連れてきて良かった」と思ったりする。
すると、「Aは行きたいところ無いの?」と訊かれた。
自分の要望を聞いてもらってばかりで申し訳ないらしい。
そこで私は「あれ乗ろう」と観覧車を指した。
遊園地の中でも注意を引く、大きな観覧車。
時間をかけて一周するそれは、たくさんの人々に人気となっている。
乗り場に行くと遠くで見るよりもずっと大きく見える観覧車に乗り込むと、床面の真ん中にあるガラスから地面が見えた。
(幼馴染)が高い場所が苦手だったらどうしようと言う不安もあったが、ガラスに張り付いて外の景色を見ているため大丈夫なのだろう。
頂上へ近付くにつれて遊園地内全体が見渡せるようになっていく。
遠くには緑の山々を望むことができ、日の光を浴びて輝いている。
「綺麗だね。」
「そうだね。」
写真撮って、と頼む(幼馴染)にスマホを渡して、「自分で撮って良いよ」と促す。
(幼馴染)は「ありがとう」と言ってから、数枚の写真を撮った。
私はスマホを仕舞って再度ゴンドラの外に目を移す。
頂上に来た時、(幼馴染)は俄に口を開いた。
「いつも遊んでくれてありがとう。」
微笑む彼に、私が言った。
「こちらこそ。またどこか行こうね。」
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書き溜めていた内容が遂に無くなりました…
しかし更新頻度は変えないつもりでいますので、引き続きお読みいただきたいです。
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亜弥萌(プロフ) - いつもコメントありがとうございます!お待たせしました。試験が終われば占ツク三昧だと思って頑張ります! (2022年3月3日 7時) (レス) id: 681e7aeda0 (このIDを非表示/違反報告)
影月・陽(プロフ) - 待ってました! 試験頑張ってください! (2022年3月2日 22時) (レス) @page2 id: 7a153d74d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜弥萌 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amatsuku1/
作成日時:2022年3月2日 15時