タイトルＡ (ページ6)

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六話ページ6

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「Aちゃん！これプレゼント！」

『......??...今日なんかあるの?』

「ないよ、似合うと思ったから買ったんだよ」

そう言っておかしそうに笑った。

彼曰くプレゼントは買わないとと思って渡すものではないらしい。そんなこと言ってたら破産するよ。なんて言ってみたら大丈夫だよ。と、また笑われた。

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＊

懐かしい夢を見ていた気がする。どんなだったかはっきりとは思い出せないけれど、幸せな夢。その証拠に、頬に涙の跡があった。いつからこんなにも泣き虫になったのだろう。

携帯が震えた。誰かから電話がかかってきたのだ。出たくないな、無視でもしようか。そんなくだらないことを考えていると着信音が止まった。のに、また、かかってきたのだ。うるさいやつだ。誰が出てやるか。

〈おい、無視すんな〉

メッセージが入っていた。思わず変な声が出そうになった。

《寝ていて気づきませんでした》

少し素っ気なく返してしまった。数日前に泣きじゃくったことを思い出してひとりで恥ずかしくなったのだ。

〈電話、出ろよ〉