Four 足枷 ページ5
『ぼく、大きくなったら、たっくんとケッコンするー！』
キヨの頭では、幼い頃のAの言葉がこだましていた。
(そろそろ、考えてみてもいいんじゃないか。)
そんな考えがキヨの心に浮かぶ。
別れたが、こうしてまた、一緒にいる。
これからもなんとかなる。
これは確信だ。
洗い物をするAにキヨは声をかけた。
「...手伝おっか？」
「え、珍しいね。じゃぁ、お願いしようかな。」
(珍しいって失礼じゃね。)
キヨは、そんな言葉はしまっておくことにし、布巾を手に取った。
「なにか話したいことあるんでしょ。」
Aが得意気な笑顔でキヨを見つめる。
「うっ...ば、バレバレなのかよ...。」
「当たり前でしょ。」
キヨは色々考えた。
今の状況から自然な感じで結婚に関する話をするにはどうすればよいか。
「言ってみなよ？」
Aは優しく催促する。
キヨが考えに考えた末、出てきた言葉は
「結婚って...いいよな。」
「えっ。」
(あああ！だめだああ！完全に俺が結婚したいマンだと思われたあああ！)
キヨの表情が強ばる。
「すすすすっげぇ楽しそうだし！！」
「えっ...と...」
キヨをじっと見つめていた、さっきまでのAの姿はなく、下を向いて言葉を探している。
キヨは「ははは、ははは...」と変な笑いで誤魔化そうとしている。
「俺と結婚すると、後々キヨの足枷になっちゃいそうだから、ダメ。」
いつもなら、人の目を見てモノを言うAが、俯いて呟いた。
近くにいたキヨがこの呟きを聞き逃すことはなく、キヨの強ばっていた顔が、様々で、大きな疑問によって打ち砕かれた。
「それってどういう」
ピンポーン
無情に響いたインターホン。
「あっ、出てくるね。」
たたた、とAはキヨの後ろを通り、玄関へ走っていってしまった。
それからと言うもの、キヨがAに話しかけようとすると、Aがトイレに行ったり、電話がかかってきたりして、なかなか話せなかった。
ついにはAが「買い物行ってくる〜」と、部屋を出た。
キヨは部屋に１人だけになってしまった。
『足枷』
Aが呟いたその言葉。
(俺にとって重りになるって...)
動画関係？それだったら言わなければいい。
バレたとき？別に失踪したって構わない。
離れる？
キヨは、Aにまだその種があることを悟った。
キヨはやけくそになって実況を撮り始めた。
ラッキーゲーム実況者(定番過ぎて草)
最終兵器俺達
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僕 - やばいです…めっちゃ好きです!こんなにも素晴らしい作品、読めて幸せです！ (2019年8月30日 6時) (
レス) id: 4deb244c48 (このIDを非表示/違反報告)
ブクロー(プロフ) - なつおさん» えっ、なつおさん!!!???まさか作者様にお声をかけていただけるとは………!!!そろそろ最終回を迎えますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。短編集の方は……も、もう少しお待ちくださいいぃ!!!!!!! …¢( ;ω ;｀) (2018年6月8日 7時) (レス) id: d4f0fb810c (このIDを非表示/違反報告)
なつお(プロフ) - 本当大好きですこの作品！更新頑張ってください！短編集の方も待ってます|･ω･) (2018年6月8日 6時) (レス) id: 3ab734c067 (このIDを非表示/違反報告)
ブクロー(プロフ) - 真月さん» コメントありがとうございます!!続き、頑張って書きます!! (2018年5月17日 7時) (レス) id: d4f0fb810c (このIDを非表示/違反報告)
真月(プロフ) - 続きが気になりすぎてヤバいいぃいぃ！！！ (2018年5月16日 20時) (レス) id: 7f47a312f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブクロー | 作成日時：2018年3月14日 3時
