共同任務 ページ6
「ここですね」
まだ日が登りきる前、予定よりもかなり早く目的の村に到着した。
ここは平界とはいえ、恵外界との境…
王都に比べれば立ち並ぶ家々は質素に思えるが、商業と農業を軸に営まれている平和な町だ。
「私は依頼主の町長に魔法騎士団が来たことを伝えに行くので、皆さんは町を巡回をお願いします。あと敵と遭遇した際には必ず私に連絡を。」
「「「はい！」」」
団員たちに支給品の通信魔道具を手渡し解散した……はずが、
「どうしたの？レオ」
3人はそれぞれ別の方向に歩いて行ったがレオポルドはその場に留まっていた。
「あの、俺は姉上に同行したいですッ！」
「え？」
「町長の所へ行ったあとは姉上も敵の捜索をするでしょう？！
ならば！俺はそれも側で見て学びたいのです！！」
それに姉上を知らぬ土地で1人になど出来ませぬ！などと言って同行の許可を請うレオ
なんだかお兄様の過保護が移っているような気がする…
まあ、事前情報によれば今すぐ敵が現れる可能性も低く無理に追い払う必要もないので、同行してもらうことにした。
本音をいえば、可愛い弟の頼みであることが大きいのだが…
そんなわけで、私とレオは町長の家を目指した。
ーーーーーーーー…
「これはこれは！魔法騎士様！
こんなに早く来ていただけるなんて…」
少し小高くなった所に立っている町長の家を訪れると、安堵の表情を浮かべる町長に出迎えられた。
「盗賊を捕らえて欲しいとのことでしたが……」
客間に通された私は町長の向かいに着席し、レオは私の後ろに立つ。
「ええ……1ヶ月ほど前からでしょうか…」
私が本題を切り出せば町長は困った顔で事の仔細を語り始めた。
町長の話によると、酒場で酔って暴れていた男を町から追い出したところ、その者が盗賊団の一員だったらしくそれから毎日のように店を1つか2つ荒らしに来るようになったという。要は逆恨みで目をつけられたのだ。
幸い死者が出るようなことにはなっていないが、金を盗む、食物を盗む、店主や客に乱暴をするなどとても安心して暮らせるとはいえない状況のようだ。
「…なるほど。では、次に盗賊の特徴を教えて頂けますか？」
このあと、私は盗賊の特徴などの情報を聞き、町長宅を後にし、他の団員と合流すべく通信魔道具を手にしたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
