共同任務 ページ5
「さて、今回の目的地は平界と恵外界の境の辺りなので…」
拠点を出たところで私は団員を呼び止め、徐に
"日輪創成魔法 敏捷なる飛輪"
「これで行きましょうか」
静かに呟くとその場に暖かな橙色の太陽を象った乗り物が現れ、私はそれを指して言う。
「おお！先輩の日輪魔法…！」
「燃えている…のか…？」
円形のそれは縁がプロミネンスの如く揺らめいており、団員は乗り込むことを躊躇う。
「おおおお！！！凄い！！！流石です、姉上！！！
移動魔法も扱えたのですね！！！！！」
レオを除いて。
思い切りよく私の出したそれに乗り込む姿はとても可愛らしかったが、お兄様がいればもう少し慎重な行動が出来るようになれと、言われてしまったかもしれないな…
レオポルドの行動に一抹の不安を覚えつつも皆に乗り込むよう促す。
「レオに見せるのは初めてだったかな？
今回みたいに少し遠い所へ行くならこれの方が速いし、皆の魔力温存にもなるからね。あと燃えてるけど燃えないから大丈夫。安心して乗って下さい」
「(燃えてるけど燃えない…？)」
するとAの少々雑な説明に困惑しつつも団員達は順に乗り込んでいく。
「よし、それじゃあ出発しますね」
私は最後に乗り込み、魔力を込めると"敏捷なる飛輪"は動き出す。
……ビュンッ！！
ありえない速度で。
「あ、姉上！？これは…！！？」
静かに上昇したかと思った途端に全速力で走り始めたそれに団員達はもちろん、流石のレオも驚いた様子だ。
「あ、大丈夫だと思いますけど、皆さん落ちないように気をつけて下さいね」
「ぬおおお…！！
"敏捷なる飛輪"…なるほど、その名に恥じぬ速さ！
やはり姉上は凄い！！！」
「(Aさん…温厚そうに見えてこういう所あるよな…！)」
「(流石はメレオレオナ様の妹君…！)」
「(だが、これこそ紅蓮の獅子王に相応しい豪快さ…！！)」
小さな太陽のように見える飛輪は、楽しげな表情を浮かべるAとその隣で嬉々とするレオポルド、圧倒されながらも妙に納得してしまう団員×3を乗せて、そのまま速度を落とすことなく目的地まで走り続けるのだった………
後に飛輪が通った村ではとてつもない強い突風が吹いたと話題になったとか……
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
