団長会議 ページ29
「去年まで担当してくれていた方が引退されてね。Aちゃんは名実共に申し分ない後継者だと思って、推薦させてもらったんだ。」
マルクスくんの言葉に魔法帝が補足する。
「そういう事でしたか…」
私は顎に手を当て考える。
いくら魔法騎士団員ではない受験生同士の対戦とはいえ、多くのけが人が予想される。
それを捌くには統制を取ることが出来る指揮官となる人物が必要だ。
それに魔法の暴走などの不測の事態にも対応しておかなければならない。…団長が揃う場で不手際があっては魔法騎士団の名折れだ。
「はい。私で良ければ…謹んでお受けします」
「ありがとう、他のみんなも依存はないかな？」
笑顔で答えた私の返事を聞いて、魔法帝は他の団長を見渡した。
「私は、魔法帝の決定に従います」
「僕も賛成ですー」
金色の夜明けのウィリアム･ヴァンジャンス団長と水色の幻鹿のリル･ボワモルティエ団長は賛成の意を示してくれた。
「ぐーぐぐぐーぐ」
「いや、お前のそれ、どっちよ？」
珊瑚の孔雀のドロシー･アンズワース団長は何を言ってるのか分からなかったが。
「私も、異存はない」
「あぁ、私もだ。」
「無論、私も賛成する」
「カカ！俺も別にいーぜ。」
他の団長方も賛成に回ってくれたため、この件に関しては方が着いた。
「ありがとうございます。それでは続きまして、当日の段取りですが………」
責任者として決まったからには私も当日の段取りを知っておく必要があったため、そのまま最後まで団長会議に出席した。
まあ当日は、言われた場所で待機しておいて怪我人や体調不良者が出た時は対応するということだった。
当日はそこまで気負わなくても問題ないだろう。
ただ、気がかりなことが1つあった。
「お兄様、その、すみません。当日は同席するといったのに…」
拠点へ帰る道すがら、半歩前を行く兄に控えめに謝罪する。
と、こちらを振り返ったお兄様は優しい声色で私の名前を呼んだ。
「A」
「？はい」
「当日の共は誰か別の者に改めて頼むとしよう。
…お前なら大丈夫だとは思っているが、何かあれば何時でも相談するといい」
「！はい、お気遣いありがとうございます！」
私は本当に良い兄に恵まれた。
細やかな兄の心遣いに目を細める。
強くて優しい大好きな兄のためにもこの役目をしっかり果たそうと決意を新たにするAであった……
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ふーじー。(プロフ) - コメント下さった方々、ありがとうございます！続編の方もよろしければお願いします( ´ ` ) (2020年10月21日 21時) (
レス) id: 594ed5f1a0 (このIDを非表示/違反報告)
メガネコ(プロフ) - こんにちは！！とっても面白くて素敵なお話だと思いました！！ これからも、更新楽しみに待たせていただきますね！！ (2020年10月15日 14時) (レス) id: acba606f80 (このIDを非表示/違反報告)
MAER - 面白いです!更新頑張って下さい､､! (2020年10月12日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - コメントくださった方ありがとうございます！嬉しいです！これからも頑張ります…！ (2020年10月8日 19時) (レス) id: e1e44de3d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミノル - 悩むフエゴレオンさんが、可愛い！！サイコーです！嗚呼、マジ尊い、、更新ありがとうございます！！ (2020年10月7日 18時) (レス) id: 6c7edba7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年9月30日 0時
