魔界2日目 ページ2
「うっ…」
私は入間くんの様なお人好しではないつもりだ。
今、自分が異常な状況下にあることも分かる。
「美味しいもの沢山食べさせてあげるし！
可愛い洋服もいっぱい買ってあげるよ！！！？」
魅力的な誘い文句に引っ張られつつも、なるべく冷静に考えて、断るという決断にたどり着き掛けたそのとき、サリバンがAの耳元で先程とは対象的な小さな声で囁く。
「それに…君の居た孤児院も、"援助"してあげるよ？」
「ーっ！！？」
ポンっ！
私も呆気なく陥落してしまった。
悪魔の囁きとはこのことである。
美味しい話には裏があるのが世の常。
そう思って生きてきた現実主義の私には、魅力的ではあったが、甘い誘惑は効果が薄かった。
あと、お涙頂戴も。
しかし、孤児院への援助は別だ。
あそこには恩がある牧師と、弟や妹のように思っている子供たちがいる。
サリバンは、Aにとって1番効くのは何かを知っていて、それを絶妙なタイミングで提案したのだ。
他人のために、怪しいなんてもんじゃない存在の悪魔に自分を売るとは、私も入間くんのことは言えないなと、思う反面で、嬉しそうに2枚の契約書を手に持って燥ぎ回るサリバンを軽く睨む。
まんまとしてやられた。
悪魔と言うだけのことはある。
悔しさを滲ませるAの視線を感じ取って、サリバンは私ににっこりと満面の笑みを見せた。
「さーて、そうと決まれば…！」
パチンとサリバンが指を鳴らしたと思えば、私と入間くんがぼふんっと音を立てた。
次の瞬間、私たちは学校の制服のような服装になっていた。
「なっ、何ですか、これっ？！」
断れなかったショックから半ば無理矢理立ち直らされた入間くんが、自分をキョロキョロとみて言った。
「サプライ〜〜イズ！
わ〜、2人とも似合う〜〜♡」
「学校の、制服…？」
全体的にピンクのセーラー服のようなそれをみてゲンナリした顔で私が言うと、サリバンはまたしても嬉しそうに答える。
「ご名答！さっすがAちゃん！鋭いね〜」
にこにこ、を通り越してにやにやした顔でサリバンは続ける。
この
「かーわいい初孫だもの！保障は万全！
衣服･食事･住居、そして…教育！」
私たちを置いてけぼりにしてどんどんテンションが上がるサリバンはパチパチと拍手しながら高らかに宣言した。
「君たちを悪魔の学校に通わせてあげよう！」
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(´･ω･`) - こんにちは。初めて見たのですがキャラとの距離感たまりません。時間があるとき更新してくれると嬉しいです。応援しています！ (2020年5月14日 16時) (
レス) id: 8cd34875f0 (このIDを非表示/違反報告)
まそっぷ(プロフ) - キャラとの距離感が好きです ﾌｧｲｯ (2020年4月29日 1時) (レス) id: 2db0c0705d (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - すごく面白くて続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月7日 17時) (レス) id: 8a8ffa0991 (このIDを非表示/違反報告)
ふーじー。(プロフ) - さゆゆ☆さん» 初めまして！コメントありがとうございます！私はカルエゴ先生ですね！アズくんもこれから活躍する予定ですので、どうぞお楽しみに！ (2020年4月6日 1時) (レス) id: fddd5c4c33 (このIDを非表示/違反報告)
さゆゆ☆ - すごく面白かったです！私はアズくん推しなんですけど、ふーじー。さんは誰推しですか？ (2020年4月4日 6時) (レス) id: ac463600dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーじー。 | 作成日時：2020年3月25日 1時
