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柄に手をかけると、一瞬のうちにジェラールとの距離をつめて居合斬りを試みた。
刀を掴もうと巻き付くゴーストのような魔法に、Aは刀にも雷を纏わせてそれらを霧散させる。
暫くそのように拮抗した状態が続いた。フッ、とジェラールは嘲笑する。
「全く甘いヤツだな。ここまで来て俺を斬ることを躊躇うとは」
至って冷静にAは刀を返して、その斬撃を止めることは無い。
『そうだね。斬るのは簡単だよ。でも、』
「昔の俺が恋しいか？」
そう被せると、彼女は唇を噛む。
『それもある。そして昔みたいに優しいジェラールが戻ってきたら...』
Aは見たからだ。彼女を思ったジェラールが、一瞬だけ映した表情に嘘はなく、変わらず優しい心がそうさせていることに間違いない。そして、そんな彼ならきっと、
『シモンやショウ、ミリアーナにウォーリー、皆に...
エルザに謝って...！！！』
呆気にとられるジェラール。そんなことか、と笑い出した。
「甘い上になんとも可愛らしい思想だな！そんなことをして何になる！！」
『道を踏み外して、間違えた人は...誰だってやり直す機会が与えらえるべきで！それはジェラールも変わらないから！だから...！！』
「...あー、わかったわかった」
大きく息をつきながら攻撃の手を下ろしたジェラール。Aも必然的にジェラールから離れて様子を伺った。
「わかったから...泣くな...」
『...え？』
言われて初めて気付く。瞳に溜まった涙。瞬きをすれば、それは頰を伝って流れ落ちる。
困ったように眉を下げるジェラールは、魔水晶と思わしきものに視線を送った。
「...女二人が
女二人、それはエルザ以外を表す。となると残りはルーシィとジュビア。
...何故Aがジュビアの存在を驚かないかというと、かなり前から彼女がギルド周辺を彷徨いて何やら見守っていることに気付いていたからだ。
塔まで一緒に来るんだ、きっと彼女も実質的には妖精の尻尾の仲間だ。
「...ところでA」
魔水晶からAに顔を向けたジェラールは、やや機嫌が悪そうに微笑んだ。
「何故その魔法...“雷”をよく使う？まさかあの男を好いているからだとか言わないよな」
なにそれ、とAは眉間に皺を寄せた。
『私が一番最初に使いこなせるようになった魔法だから』
____ラクサスに憧れて。
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練紅龍(プロフ) - 深月さん» コメントありがとうございます！長らくお待たせいたしました！！ (5月10日 15時) (
レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - 更新楽しみにしていました！ありがとうございます！ (5月10日 8時) (レス) @page49 id: 0bd89f8317 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» 一つ前のコメントしてくださった方ですか！？返信も更新も大変遅くなり申し訳ありません...！ぼちぼちひり出していきます！ (5月9日 21時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 更新待ってました！！お疲れ様です！続き楽しみにしてます！ (5月9日 19時) (レス) @page49 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 私愛され大好物なので嬉しいです！フェアリーテイルのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (6月13日 9時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
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