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「俺がつけるよ！」
『苗字を？』
イマイチピンと来ていないAだが、この前ロブおじいちゃんから聞いたんだけどさ、と楽しそうに続けるジェラールが目に入る。
その楽しさが伝染して、うん、と笑顔で相槌を打った。
「世界に神様の話って色々あるんだって。その中でもロブおじいちゃんが好きだっていう女神の話！」
『女神かぁ』
ぼんやりと綺麗で嫋やかな女性を想像する。羽の有無を考え、それは天使なのではと想像の中の女神から羽を取り外した。
「暁の女神、エーオース。その女神の仕事は、夜の闇を払って、夜明けを告げることなんだって」
『夜明け...』
そろそろ太陽が顔を出しそうな、藍色と橙色の空を見上げる。
「正直仕事それだけなのかって思った。でもさ、これってすごく大事だよな」
Aはジェラールに視線を戻した。大事？とその先を促す。
「だってエーオースがいなきゃ、太陽は昇らなくて、朝はこないんだ。ずっと夜で真っ暗だろ？俺達が当たり前に明日朝が来るって思えるのは、エーオースのおかげだと思うんだ」
『確かに...』
夜は心身共に休まるが、暗いままだとそれを通り越して気持ちが沈んでしまう。朝が来るから切り替えができ、新しい一歩を踏みしめられるのだ。
考えたこともなかったな、とAは息を吐いた。
「...ロブおじいちゃんがいたギルドがさ、毎日が新しくて、喧嘩しても翌日にはまた一緒につるむような所だったらしい。エーオースがいたからかなって笑ってた」
『...だからロブおじいちゃんはエーオースが好きなんだね』
ロブの背にあるギルドマークを見て、ギルドについての話を何度も聞いたことがある。騒がしくも笑いの絶えないギルドに憧れを抱くのにそう時間はかからなかった。
「...俺さ、エーオースのことを知って、真っ先にAだって思ったんだ」
『私？』
彼女自身の想像上のエーオースと自分を重ねてみるが、似ても似つかない。
「叩かれても、蹴られても、Aを見れば、全部飛んでった。Aが隣にいるから、俺は朝を迎えられた。今日も頑張ろうって思える」
昇り始めた太陽がAを照らす。ジェラールはその姿を真っ直ぐ見つめて無邪気に微笑んだ。
「朝日を浴びるAは、キラキラしてて本当の女神みたいだ。俺のエーオース。...だから、A・エーオース。どうだ？」
『...うん、ありがとう...！』
自身の愛しいフルネームを、はにかみながら反芻した。
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もこ(プロフ) - 私愛され大好物なので嬉しいです！フェアリーテイルのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (6月13日 9時) (
レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 練紅龍さん» いえいえ！無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年9月13日 15時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - マリイさん» なるほど...フェアリーテイルは本小説が最初で最後の予定ですが、なるほど...ユウカの魅力を引き出せるのか...考えてみます。 (2022年9月13日 12時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 奥山乃愛さん» コメントありがとうございます！話のもっていき方を努力しますが、どうしても取りこぼしてしまうキャラはいると思います...申し訳ないです...でも頑張ります！ (2022年9月13日 12時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - フェアリーテイルのユウカ・スズキの小説も書いて欲しいです ユウカ好きなのでラミアスケイルの (2022年8月26日 14時) (レス) id: 70be676ed1 (このIDを非表示/違反報告)
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