【A3!】求めんな。

１１話：黒歴史 ページ15

私はなぜこんな真昼間からゲームのレビューを見て微妙な顔をしなければいけないのだろう。


至「うわっもしかしなくてもこのアプリ、何でも許せる人向け的なヤツじゃね？」


A「まとめサイトにあげられるくらいですからね」


至「このレビューのすごい所は一つもdisられてない事だよね。
クソゲー程愛されるってこういうゲームの事言うんだな」


A「そうですね。というか意味わからないですよね。
まず茅ヶ崎さんは７歳を選択して作られてないと言ったのに選択肢に７歳あるんですよ。
クソゲーですね。」


至「そういえばそうだな。クソゲーすぎて大事な所忘れてたわ」


万里「…何してるんすか」


音もなくドアを開け、ショックを受けているお兄ちゃん。忍者かよ。


至「あーお前の妹が…長いしセッちゃんでいっか。
セッちゃんが紹介してくれたアプリがクソゲーすぎてやばいって話してたの」


万里「それAがやってるゲームのサイコパスワカメが呼ばれてるあだ名じゃん」


A「はいはい、メタメタ。自重して怒られるよ」


至「じゃあせっちゃんでいくわ。でお前何ショック受けてんの？」


万里「それ作ったの俺です」


至「マジかよ。世界は狭いな」


茅ヶ崎さんは少し切ない目をして当て馬の新照之伊治(にいてのいじ)さんを見つめる。
まるで恋をした乙女のように。


兄さんがこれ作ったって言ったよね？何のために？


あーなんか首辺りまで答えは出てきてるんだよなー…もうちょっと…


万里「声は全部俺だし」


…………あ、思い出した。


A「私に挑発されて『俺の人生スーパーウルトライージーモードだから余裕だし！！見てろよ！！大ヒットするクソゲー作ってやるからな！！！』って言って部屋に籠りっぱなしだったからご近所さんにケンカして停学してるって噂されてて、否定するの大変だったもんね」


万里「俺の黒歴史よく覚えてんな」


A「脅し文句に使えるかなと」


至「俺も言いこと聞いたわ。それでさ、聞きたいんだけどなんで全員おじさんなの？
なんで男と女と？っていう選択肢あるの？なんで誤字を修正しないでセリフ読んだの？なんで仲良くなれるの？なんで年齢層こんなに広いの？」


A「それお願いしたの私なんですよね
あれは確か…」

兄さんが買ってきた、マジカル・スパイラル・ミルクを三人で分けて何故か語り始めた。私が。(倒置法)

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