【d!】無痛覚傷年 (ページ9)

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A視点

どうせまた、うざいくらいの同情とか、

心配とか、制約とか、そういうのをいうと思ってた。

だって、無痛覚だって人に言えば決まってそのどれかの

反応しかなかったから。

それが普通だと思ってたから。

でも、彼らは違うみたい。

「探すって、なにか物が確立されている訳じゃないんですよ?

恩人って言っても、見ず知らずの人間の事を鵜呑みにするのは

危なくないですか?」

zm「それ、自分でいうん?」

「いや、余りに思っていた返答と違ったもので、ちょっと動揺しました。」

zm「そ。なんであれ俺は手伝うから。よろしく。」

「...正直この世界を僕は知らないので、軍人様が手を貸してくださるのは

とても有難いですがいいんです?こんな簡単に言ってしまって。しんさん。」

sn「急にこっちに振る?いいけど...大丈夫だよ、多分この軍は君が思っているよりも

おかしくて、面白いから。

それともう一個、君の体に起きていることははっきり言って異常。

でもそれって病気じゃなくて呪いの類なんだよね。」

「はえ????」

流石に動じる。え、だって呪いってそんなものあるのか、

っていう純粋な疑問と、治る算段がある嬉しさと、

脳がバグったように処理落ちをする。

そしてさらに追い打ちをかけるような出来事が起きる。

??「おいゾム。いい加減俺を中に入れろ。」

低く威圧感のある声が、この部屋の扉の外から聞こえる。

ゾムさんが、忘れてたごめんなんて言いながら開かれたドア。

ここにいる誰よりも存在感のある人がそこに立っていた。

??「はじめまして、ゾムの恩人。私はグルッペン・フューラーこの国の総統だ。

まずは幹部のゾムを救ってくれたことに感謝する。ありがとう。」

え、何言えばいいこれ。

「あ、いえ。僕はやりたいことをしたまでなので、Aです。

こちらこそ、僕の怪我の処置をしてくれてありがとうございます。」

たどたどしくはあるけど、一応伝えることは伝えた...かな。

挨拶をした後、ゾムさんとしんさんと三人でなにかを話して、

多分僕に対してのなんかが下されるんだろうななんて考えてたら

とっても笑顔の総統が視界に入る。

もしかして何もできず終わる?

それだけは嫌だななんて。