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A視点
気が付いた時にはとても見覚えのあるような無いような。
居心地としてはあまりいい思い出のない場所。
白い天井に整頓された棚、ベッド。
僕はこの部屋の一角に眠っていたらしい。
というか、この体の処置のされ方は...
「なんか、怪我しちゃったのかもね。」
さっき倒れたのもそのせいかな、なんて考えながら
寝起きの脳と体を起こそうと手をつく。
なんか重い上半身に𠮟責して、さぁ今度は足を...
と思ったんだけど、上から降りてきた人物に止められた。
??「なんでそんな体で動こうとしてるん?」
声の聞こえる方を向けば、フードさんだった。
「あ、フードさん。怪我はもう大丈夫なんですか?」
??「まず自分の状態を心配した方がええんとちゃう...?」
「んーそう言われましてもね。」
ぐるぐるにまかれた包帯は体中にあって、
あんな高所から飛び降りて走らせた足はきっと
色んな所に骨の修復を補佐するものが入れられているんだろう。
人との間合いなんて、今までやってきたことないから知らないし、
武器差考えないで突っ込んでいったから切り傷も打たれ傷もあるし。
血を流し過ぎて倒れたのも、二人分の体重で受け身も取らずそのまま。
だから、まぁ、結論で言っちゃえば酷かったんだろう。
そして、きっと言うんだ。
??「それ、「痛くないのって?」...おん。」
「分からないので、痛くないです。」
??「強がりやったらよしたほうがええよ。うちの軍医、その辺厳しいから。」
「いや、本当の事です。うそ発見器なるものがあるならどうぞおつけなさいな。」
??「あ、そう。じゃあ軍医呼んでくるから。動くなよ。」
「動けなさそうなので待っていますね、フードさん。」
??「...フードさんじゃなくて僕ゾムなんで。」
名前残して行っちゃったフード、じゃなかったゾムさん。
というか軍医って...普通僕のことは怪しいから牢屋とかに
雑に入れられると思ってたのに。
「分からないことに頭使っても無駄かなぁ。」
目に入った窓からみえる景色をぼーっと。
ゾムさんが来るのを待っていた。
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