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A視点
眠ろうとしていた魂が、急に引き上げられる。
地に足が着いた。
ここはどこか。
脳に響いた声が、未だ耳に残っている。
きっと、ここにいる理由は、この謎を解くため。
ならば、僕はここで生きていかなきゃいけない。
視界に広がる赤、朱、紅。
何故か手に握られた愛刀。
後ろから迫る舐めたような殺気。
まずは、状況理解をしなきゃならないのに。
振り返り、型もなってない攻撃を弾く。
驚く顔をよそに相手の剣を叩き落し、
バランスを崩し床に伏せさせ、問う。
「ここはどこだ。お前は誰だ。」
??「は?何を聞いている。俺はお前の上司で、
ワレド国と戦争に勝つために戦わせているのだ。
我らテュハン国に勝利を!!!」
「ほう?それはどんな国なんだろうな。」
僕の圧に上司とやらが驚く。
口を鯉のようにパクパクさせながら、未だ僕の腕から抜け出そうと藻掻く。
情報が聞きたいだけなのに…
??「な、これは立派な反逆罪だぞ！う、上に言ってy｢そういうのいいから、問に答えて貰えるか。｣!??｣
??｢ぁ、き、貴族中心の立派な国だ！！！お前らなんぞ、す、捨て駒のひt｣
ｻﾞﾝｯｯ
｢…。うん、それは許せないや。｣
きられた誰かはピクリとも動かなくなった。
完全な理解はしていなけど、やりたいことはできた。
さっきまで生きていたやつの言っていた通り
遠くに装備もまともにない、形もなっていない人影が見える。
そしてその後ろにやつと似たような上司とやらも見える。
それも集団で、味方であるはずの国民に対して。
...赤。これ以上はもう見たくもない。
とにかく走る。
風をきる音が聞こえる。
感覚は無いけど。
そして、遠目から見ていた上司達に詰め寄る。
人は急にパーソナルスペースに詰められると逃げる習性がある。
それを利用する。
腰を引いていてはまともに戦うなどできない。
愛刀を抜く。
刹那、倒れ行くやつら。
自分の後ろで、微かな息をする子供。
「ごめんね、遅くなって。もう、君には誰も危害を加えない。だから、ゆっくり休んで。」
薄っすらとひらいた瞳は、安堵に満ちている。
不幸中の幸い、彼は深い外傷を負っていなかった。
でも、やっぱり心配だから。
さっきから、こちらの様子を窺っている彼に問うてみようか。
「ねぇ、そこの君。君は何を聞きたいの？」
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