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心配そうな顔した岩本くんが阿部くんの顔をのぞきこんでいる。

「今日、如恵留と会ったんでしょ?大丈夫だった?」

ドキリ、とした。
大丈夫だったか。その言葉に込められた意味は何なのだろう。
僕の神様は僕と出会うことをよしとしていないのか、受け付けていないのか。

「ん、大丈夫だよ。なんもきかれなかったし、だいじょぶ」

岩本くんに支えられた体で、掠れた声でそう呟く。

「なんで、そんなに頑張んの。」

今まで僕の位置からでもはっきりと顔が見えていた岩本くんが俯いたかと思えば、小さな小さな声で、でも伝わるように言葉を零した。

「んはっ、あたりまえ、じゃん」

───だって、俺は神様だから。

嗚呼、愚か者めが。
何よりも大切で、心の底から尊敬している先輩に僕はなんてことをしてきたのだろう。僕の神様が、僕の目の前では不調を隠すのは「神様だから」たったそれだけで。

頭の中が空っぽになって何も考えられない。
ナニカがぐるぐると回って落ち着かないようだけど、そのナニカが分からない。
2人がその後も会話している声が聞こえたが、何も頭には入ってこなくて、
勝手に話を聞いてしまった罪悪感だけを扉前に残してその場を去った。


何を、勘違いしていたのだろう。
いや、分かっていた。分かっていたはずだ。
阿部くんが僕の大切な先輩であること、僕を可愛がってくれていること、


唯の、人間であること。


神様、僕だけの神様。

愚かな僕にも、どうかご慈悲を。




ニンゲンサマ fin.
____________
きっとあなたは人間だった。


今多分Twitterの方が動いてます。
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●分けて、泣かせて。sk × ab, fk ( ab )→←ニンゲンサマ ab ne ( ab × iw )



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作者名:あませさん | 作成日時:2023年8月21日 19時

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