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引っ張られた方を見れば、頬を赤くした阿部ちゃんが1人が嫌なんて可愛いことを言うから、思わず笑みがこぼれた。
そのふわふわとした髪の毛に手を乗せてゆっくりと左右に動かせば、阿部ちゃんの口角が少し上がって、気がついたら阿部ちゃんは眠っていた。
撫でるのをやめようとすれば阿部ちゃんが苦しそうに唸るから辞める訳にもいかず、少し腕は疲れるけど心地の良い髪をずっと撫でていた。
「翔太くん。阿部ちゃんどう？」
「んー、寝ちゃった。」
「そっか、まだ時間あるみたいだし、ギリギリになったら起こそうか。」
「だな」
「翔太くんさぁ膝枕してあげたら？」
「っはぁ！？」
その声に思わずこえをあげてしまう。
「ははっ、そんな驚かなくてもいいじゃん」
めめはすっごく楽しそうに笑ってて、手の止まった俺の代わりに阿部ちゃんの頭を撫で始めていた。
「だって翔太くんさっきから体勢が辛そうなんだもん。
阿部ちゃんに膝枕してあげたら座れるし、そのまま頭も撫でられるし良くない？」
─── 一石二鳥？じゃん！！
さも当然かのようにめめは阿部ちゃんの頭の隣に腰を下ろして微笑んだ。
ほら、膝枕やってあげなよ。そうやってニヤニヤと笑う姿にめんどくさくなって、起こさないように慎重に阿部ちゃんを持ち上げて膝の上に乗せる。
途中で唸りはしたけど起きなかったから安心。
「阿部ちゃんって本当に頑張り屋さんだよね」
「あぁ、ほんとに。」
もっと頼ってくれてもいいのになぁ、いや、俺たちが気づけなきゃだめなのか。
めめが小さく呟いた言葉に俺は、何も返せなかった。
ちゃんと君が、眠れますように。
頑張り屋さんな君だから、俺たちは頼って欲しいし気が付きたい。
頑張り屋さんな君だから fin.
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リクエスト作品です。
久しぶりの更新になってしまいすみません。
『あなたと痛い』作者のあませと申します
皆様今年も残り数時間ですね。
今まで私の作品を読んで下さりありがとうございました。
これからも末永くよろしくお願いいたします🙇🏻♀️
この世界で生きていく absk ( all )→←●頑張り屋さんな君だから ab × nb , mm
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作者名：あませさん | 作成日時：2023年8月21日 19時
