Broken Rainbow (ページ2)

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EP.02 ページ2

「お疲れ様でーす、5人とも。ボスの死亡は確認済み。ミッション完了。誰も怪我せんで良かった。」

「あんなちっさい組織相手に、怪我する訳ないやろ。マサヤ心配性やなぁ。」

「自分が立てた計画で人が怪我するんは、寝つき悪いんすよ！まあ、タイセイくんは、今日も僕の作戦なんてガン無視でしたけどね？？？？」

「あー、悪い悪い。アドレナリン出るとなんも聞こえへんねん。」

パソコンを片手に不服そうな顔で詰め寄るマサヤに、詰め寄られたタイセイは、仕事着でもあるスーツを脱ぎながら、形式上は一応謝った。

情報収集を主に担当しているマサヤがメンバーの戦闘中に任されている役割は、無線で5人を繋ぐことだ。

銃声、怒声が鳴り止まない戦闘現場において、メンバー間のコミュニケーションはとても大事であり、マサヤの指示を聞くことは必須のはずなのだが。

『戦闘狂』とメンバーからも言われる、タイセイは、指示を無視しない日がないってくらいの問題児っぷりを発揮している。

「いや、タイセイも酷いけどコジマもなかなかやで？？戦闘中にあんなよそ見するやつおる？？」

「いやーー、それはちゃいますやん。リチャくんがなんか、ことわざとか呟くから〜」

「俺に、責任転換せんといて〜。マサカドに迷惑かけてたやん。」

「え、僕は別に迷惑やと思ってないですよ」

リチャードの指摘に、人の良さそうな笑みを浮かべながら、マサカドは微笑んだ。その笑顔は戦闘中には決して見られない。どちらが本当のマサカドか。そんな事を考えるのは野暮だ。

リチャードは、マサカドの返答に苦笑いしながら、頭を掻いた。

「なーー、シャンプーの詰め替えどこー？取ってーー。」

「セイヤくーん、俺も入ってもええっすかー？めっちゃ汗かいた〜。」

「いや、後少しで終わるんやから待っとけ！なあリチャー。シャンプーの詰め替え取ってー。」

「はいはい、もうしゃーないなぁ。待っとけ。」

まるで家族のような空間。

先ほどまで返り血を浴びながら人を殺していたとは思えない。

それでも。

「次回のターゲットの情報ももう既に入ってきてます。」

「さすが、ヨコヤマくん。仕事早いなぁ。」

「明日、ジョウくんのところに行って、詳細を聞いてきますね。」

6人は紛れもなく。

殺し屋なのだ。