参拾参 ページ33
朔くんと十也くんと一緒にお昼を
食べて、また遊びが再開される。
今日1番のお客さんはもうすぐやってくるらしいが
皆良い意味で自由に過ごしているのが見て取れる。
緊張感はなくほわほわした雰囲気。
あたしが最初にここに来た時と180度違って見えた。
望くんが帰ってきた時にあんなにしっかり出迎えてたから
割としっかりしてるとこなのかなって思ってたけど。
今は望くんもフロントの後ろにある事務室に悠真くんと
寝っ転がって楽しそう。
悠｢おじょーも来てよ！｣
『おい、俺おるやろ』
悠｢そうだけど、おじょーとも遊びたい！｣
悠真くんに手招きされて、行こうかどうしようか迷った時。
窓辺にちょこんと座っていた女の子が立ち上がって
フロント全体に響くような声で言った。
｢お客さま来たよ！｣
その声で朔くんがサッと動いて誰かを呼びに行った。
すると5人ほどの子供が出てきて綺麗に膝をつき、更に三つ指を
ついてお辞儀の体勢をとる。
朔くんはその端に座り、5人と同じ仕草をした。
『お前はこっち。俺の隣で軽く礼しろ』
｢分かった｣
子供たちの後ろにあたしと望くんが控える。
ずり、ずり、と足をするような音が聞こえてきた。
暖簾がはらりと動いたタイミングで望くんが頭を下げたから
慌ててあたしもそれに合わせる。
朔｢いらっしゃいませ。ようこそ久遠旅館へ｣
｢｢｢いらっしゃいませ｣｣｣
こと、こと。
靴を脱ぐ音。
いつ顔を上げればいいのか分からないから、ずっと望くんを伺う。
悠｢お部屋のごあんないをいたします｣
いつの間にか前から悠真くんの声が聞こえ、望くんの頭が上がった。
子供が運営する旅館に来るのは一体どんな人だろう。
そう思い少しだけワクワクしながら顔を上げる。
｢……え？｣
目の前には、お客さんと呼べるような人は誰一人居なかった。
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はのん(プロフ) - カジャさん» すごいです！1話でもめっちゃ嬉しくて興奮してしまいました！！ありがとうございます！！！ (2022年10月4日 21時) (
レス) @page50 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 全く考えていなかったため、このように1話のみとなってしまいましたが…リクエスト、ありがとうございました。 (2022年10月4日 15時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - そんな風に言っていただいて嬉しいです！望くんと濱ちゃんのその後を書いて欲しいです！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 応援ありがとうございました。はのん様の言葉がとても力になりました。その後、というのは望くんサイドでしょうか？それとも夢主と流星とのお話でしょうか？ (2022年10月3日 14時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - 全部読ませていただきました！終わってしまって寂しいです。もしよければ、その後どうなったかのおまけ的なの書いてほしいくらいです！ (2022年10月2日 21時) (レス) @page49 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月11日 21時
