参拾弐 ページ32
働かざる者食うべからず、と
望くんの有難いお言葉を胸に階下へ降りた。
朝から昼にかけては掃除や備品の整理、
夕方からはお客さんの相手。
泊まるお客さんは大体朝イチで出ていくらしいから
いつも皆張り切って掃除してるのだと。
昨日お客さんの姿が見えなかったのはたまたまかな。
さっき入ったばかりのはずの十也くんはもう笑顔を振りまきながら
朔くんと望くんとフロントで何やら遊んでいる。
｢あ！おじょー！一緒にあそぼー！｣
後ろからドンッと体当たりされた衝撃で思わず右足が前に出た。
振り返るとにひにひ笑っている悪ガキ盛りの男の子。
一瞬望くんの方を見ると望くんもこっちを見ていて、
片方の口角を上げてあたしに頷いた。
えっ…笑ったんだけど…
望くん今、笑った…
｢なぁ！おーじょーう！｣
｢わーそんな引っ張らないで！分かった分かった！
まず名前教えて！？｣
｢ひひ、おれ
『ゆうまーあんまめちゃくちゃすんなよ、そいつ女やからな』
はっ…？
笑ったのに追加して、女扱い？
どうしちまったんだ望くん…
やめてよ、さっきは文字通りの｢良い｣だったのに。
文字以上の｢良い｣になってしまう。
1人で感情と心臓が忙しい。
｢わかってる！のぞむ様があそんでくれないからな！｣
｢いーてててて…もう少し優しくお願いしまーす…｣
『あー分かった俺がそっち行くから。おい、お前十也のとこ行け』
悠真くんに強めに引っ張られていた腕を望くんが逃がしてくれた。
何だかさっきから男に見えて仕方ないんだけど。
変わらずツンツンではあるけど明らかに棘が丸くなった。
何でだ、何でそんな急に…
どんどん居心地が良くなってしまうから、
このままでもいいかな、なんて。
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はのん(プロフ) - カジャさん» すごいです！1話でもめっちゃ嬉しくて興奮してしまいました！！ありがとうございます！！！ (2022年10月4日 21時) (
レス) @page50 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 全く考えていなかったため、このように1話のみとなってしまいましたが…リクエスト、ありがとうございました。 (2022年10月4日 15時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - そんな風に言っていただいて嬉しいです！望くんと濱ちゃんのその後を書いて欲しいです！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - はのんさん» 応援ありがとうございました。はのん様の言葉がとても力になりました。その後、というのは望くんサイドでしょうか？それとも夢主と流星とのお話でしょうか？ (2022年10月3日 14時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
はのん(プロフ) - 全部読ませていただきました！終わってしまって寂しいです。もしよければ、その後どうなったかのおまけ的なの書いてほしいくらいです！ (2022年10月2日 21時) (レス) @page49 id: eb6042d99a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2022年9月11日 21時
