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いなくなれ ページ25
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厨房で作業してると
ベクがちらっと顔をのぞかせて
BH「なんかAに用事だってさ」
って言うもんだから
いつもきてくれる古本屋のおじさんかな
って思ってでてみると
「そっ、ソヨンさん……」
SY「こんにちは」
「こんにちは……」
SY「近くに来たのでよったの」
大学でミンソクと喧嘩した日以来のソヨンさんだった。
なぜこの店を知ってるのかは…
多分ミンソクが言ったのかな
ベクも目をキラキラさせながら覗いてる。
そりゃそうよねこんなにもキレイで
完璧な女性ってなかなかいないもん
綺麗なヒールにステキなワンピース
可愛らしい髪の毛に指先まで全部……
ソヨンさんの全部がキレイだった
でも今の私にはとっても苦しくて
見なきゃよかったと目線を落としても
入るのは履きつぶして汚れたスニーカーに
汚れたエプロン。
指先なんて頻繁に使うアルコール消毒と
洗い物のせいでカサカサで余計に悲しくなって
こんなはずじゃない、
心のどっかでそう思ってしまうから
レジに重ねてた手を見られたくなくて
静かに後ろに戻して強く握った
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作者名：amari | 作成日時：2018年6月1日 23時
