I wanted to became a high school girl. ページ6
.
Hello,everyone!
一般人の皆さんもそうではない方もこんにちは、国を跨ぐ謎に包まれた巨大犯罪組織──通称『黒の組織』に齢十四にして誘拐され、未だ逃げ出せる事も無く生活しています。
あーあ、花の女子高生とかなってみたかった、もう二十歳なんですけど???
ちなみに、総資産は六億八千四百五十二万千百十七円。
勿論誘拐される前の口座は使えないから、これは組織に入って以降に手にしたお金。
組織で六年働いて六億手に入れるって単純計算で一年間に一億稼いでいる事になるね。
あれ、なんか組織に一生を捧げたくなってきたわ。お金の力ってすごい。
......現実逃避は此処までにして。
私は高速で十数回瞬きをした。
が、液晶画面に映る組織内幹部に見せたら大爆笑必至の画像が変わる様子は無い。
「…………どうやってこの画像を入手したの?」
素晴らしい笑顔でベルに訊ねた。
爆笑を避ける為腹筋に力を入れる。
ベルちゃんが最高のドヤ顔を作った。
.
「私がやったわ」
──あ、だめ、腹筋壊れる。
そう悟った瞬間には、私は声を上げて笑い出していた。
ノートパソコンが右足から落ち、私は体を丸めるようにしてお腹を抑え、二、三度転げ回った。
何見てたの、と不思議そうに、加えて恐る恐る近寄ってきた少女に返事をする余裕も無い。
彼女はこれから組織の人間になるらしいから見られてまずいものでもない筈。
ベルちゃんも気にしていないし。
「・・・・・・だあれ、この変なおじさん」
へ ん な お じ さ ん 。
その言葉に笑いが加速する。
ベルモットも笑いを殺そうと口を両手で抑えたが堪えきれていない。
そんな事を私が本人に言ったら、無言で拳銃を取り出されてバァンッがオチだ。
世の中で絶対言えない言葉ランキングトップ3に入る。
息ができなくなりそうだ(笑いすぎで)。
過呼吸になりながら、私は少女の疑問に答えた。
.
.
「──じ、じ、ジ、ジン、……だよっ」
額には『肉』という字、両頬にはぐるぐるの渦巻きが黒い何かのペンで描かれていた。
普段威圧感を醸し出している瞳が閉じている事から、寝ている間にされたのだろう。
銀色の髪は両サイドで丁寧な三つ編みにされ、右頬下には赤々としたリップマーク。
仕上げとばかりに頭の横にはメモが置いてあり、 “ ジンちゃん、デート前日♡ ” と書かれている。
流石ベルモット、怖いもの知らずである。
142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Maho(プロフ) - 途中までですが、読ませていただきました!とても面白かったです! (2018年7月21日 17時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
癒純(プロフ) - めあさん» 嬉しいです! ご指摘ありがとうございます、全然気づいていませんでした笑 文字化けみたいな感じの事が起きていたみたいです、修正しました! (2018年5月4日 11時) (レス) id: 32471a5b5b (このIDを非表示/違反報告)
めあ - とても面白いです!一つ気になったのですが、ときどき入る『う』の濁点2つは、なんなんでしょうか…?更新待ってます。 (2018年4月21日 9時) (レス) id: 463c5ba869 (このIDを非表示/違反報告)
癒純(プロフ) - ーさん» 大丈夫ですよ! ありがとうございます!! すごいがんばれます! (2018年1月17日 20時) (レス) id: da9e5193a1 (このIDを非表示/違反報告)
ー - いえ全然!ただ単に気になっただけです!こちらこそ勘違いしてすみません!更新頑張ってください! (2018年1月17日 18時) (レス) id: 4478221eaa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:癒純 | 作成日時:2018年1月15日 2時