黒の組織で何が悪い？【名探偵コナン】

honey trap ページ32

※ スコッチがウェイトレスに扮するという誤表記ですが、ウェイターに直しました。
女装はしません()



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秀一はさっさと一人でB地点に向かい、私達も素早く衣装に着替えた。
降谷零は灰色のタキシードに着替え、かき上げた髪と言いよく似合っている。
これから走って崩されると思うと勿体無い程だ。
スコッチも潜入するホテルのウェイター服が様になっており抜群に素敵だ。

私は淡い水色の露出が多いドレス。
このドレスでは赤髪桃瞳があまり映えないのでカラーコンタクトとかつらを被った。
茶髪茶瞳の美女の完成だ(冗談)。
メイクは派手には見えないがまるで別人。
変装を解けば誰も私とは判らない。


「あましろ、貴方会場で一番良い男ね」
告げると、彼は当然とばかりに綺麗な笑みを作った。
酷く美しい、偽りの微笑だ。

「みどりんも素敵だわ。口説かれないでね？」
そう微笑むと、スコッチが照れ笑いを浮かべた。
「いやぁ、天城は口説かれるかもしれないけど、俺は無いよ」
何を言ってるのこの人。
自分がどれだけイケメンか判っていないようね。


「さぁ、どうかしら」
口説かれるに一票。



◆


みどりんが上手く社長夫人の気を逸らした隙に、私は標的の袖の裾を軽く引っ張った。
「ねぇ、今晩いかが？♡」
媚びるような甘い視線と艶やかな唇を見せつける。
それから優しく豊満な胸を彼の腕に押しつけた。
露骨？ ターゲットをオトす為の手段は何でも良い。
今回報酬弾むからエ ロ狸にサービスしてるの。


色っぽさを引き立てる小道具として手に持っていたカクテルを揺らし、少し掠れた声で標的に耳打ちした。
･･････まぁ、何を告げたかはご想像に以下略。

ともかく標的が釣れた。
社長夫人はみどりんの誘導で近くの若い男に夢中だ。此方には気づきもしない。
標的は夫人に一言も声を掛ける事無く、私の尻を撫でながら私を連れて会場の外へ出た。
噂通り、夫婦関係は破綻しているらしい。
後ろでは、私達を追おうとした男がみどりんに足止めを食らっていた。

「それじゃ、702号室へ行こうか」
見事に鼻の下を伸ばす標的に男の性(ｻｶﾞ)かと呆れる。
君の部屋じゃ意味無ぇわ。

「その前に、私の部屋に寄ってくださらない？」
渋る標的に、準備したいのと囁いた。

「じゅ、準備？」


「イイコトの、じゅ・ん・び♥」
貴様を殺す準備だよ。
夕方から妻以外で盛んなクソ野郎。



────




in505号室。

ベッドには気を失った男が縄できつく縛られている。





「手を出す女を間違えたわね」

私は冷たく呟くと部屋を出た。

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