黒の組織で何が悪い？【名探偵コナン】

call ページ20

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家に着いた後も、二人で手を洗ってから沢山の事を話した。

黒の組織の事、しろちゃんを誘拐した理由、今後の事、ベルモットがどんな人かとか、好きな食べ物好きな事好きな季節。
六歳相手に何をそんな真剣に、とジンなら嗤うだろう。ぶん殴ってやろ。
それでも自分に関係する大事な事は、彼女自身も知っておくべきだ。後半は雑談だが。

しろちゃんがもう少し大きくなったら、改めて話すつもりである。
一応、しっかりと口止めをした。
この事を誰かに告げたら大変な事になってしまうという趣旨の話だ。






──時計は、いつの間にか四時九分を指していた。
話に熱中していた事に気づき、私は立ち上がった。
思えば、こんなに長い時間誰かに話をしたのは久しぶりかもしれない。私は普段聞き手だ。
しろちゃんは交互に自分の話したい話をしようと提案し、私の話も聞きたがってくれたから、随分話しやすかった。


「ハンバーグにしようか」
しろちゃんと話してわかった事その１、一番好きな食べ物はハンバーグ。できる頃には夕食に丁度良い時間になるだろう。
私が提案すると、しろちゃんは喜び勇んで食卓を拭いてくれた。
ポケットの中にあったハンカチで。

まぁ、水道で濡らしてきっちり水をきっていたし大丈夫。とりあえずそれは洗濯機に入れようか。



本当によくできた子だ。

六歳なんて、言われたらやるくらいでも十分なのに。






◇◆



しろちゃんとの談笑は、極めて幸せだった。
久しぶりの他に誰かが居るディナー。
作ったのは私だが、いつもより美味しく感じた。
彼女が食べると思って普段より丁寧に作ったからか、それとも。


しろちゃんと共にお風呂にも入った。
久しぶりに湯船に浸かり、長風呂をした。

出てから彼女のパジャマを買っていなかったというすこぶる阿呆な事実に直面する事となり(入る前に気づいたが何とかなる気がした)、とりあえず私の一番小さい七分丈の寝間着を彼女に着せた。
長袖ではないのに手まですっぽり多い隠されている。
写真は勿論撮った。
明日にでも一眼レフを買いに行くべきか迷う。


お風呂から出た私達は(しろちゃんには新しい歯ブラシを渡し)、二人でゆっくりテレビを観ながら歯磨きをした。
あれ程じっくり観るのも久しぶりだった。

しろちゃんはさすがに疲れたのか八時には寝落ちし、私は彼女を寝室につれ、自分はリビングでぼーっと今日一日の事を振り返っているところだった、



見知らぬ番号から電話が掛かってきたのは。

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