黒の組織で何が悪い？【名探偵コナン】

Whiskey trio ページ14

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皆さんこんにちは、フラグ建設者のA＝Aことアマレットですっ☆
実は今、噂をすれば影が差しまして、ウィスキートリオに遭遇しました♡



……ほんと、どうしようか。




会話したいのは山々だが(特に秀一が好きすぎて)、鋭い質問がバンバン飛んできそうだし、此処は立ち去るか。

がっつり目が合っているけれど、落ち着け(落ち着いてる)、此処では私の方が立場が上だ。



「通してくれるかしら」

ただでさえ狭い通路に男三人ぎゅうぎゅう詰めで並ばれて、私達が通れる隙間は全く無い。


「あぁ、失礼」
今気づいたみたいな顔すんな、洞察力の鋭い君達がわざとじゃないわけがない。

「いえ、気にしてないわ」
降谷零に適当な返事をすると、彼が退いた場所を通る。
すれ違う瞬間、スコッチの奥で秀一と再び目が合った。
初めて見た長髪の似合い具合に驚いて、しかしそんな本音はおくびにも出さず、私は左手の資料の内容が見えないようにして歩き──





「……君は、」

「随分お若いですが、その歳で子持ちですか？」
降谷零に右腕を掴まれた。
秀一が何かを言おうとしていたけれど、降谷零は気づいてないかったらしい。
彼は口を噤んでしまった。
それが賢明だよ、今ここで余計な疑惑を生む必要は無い。




「子持ちと予想している相手の二の腕を掴まないでくれるかしら。人妻の可能性は考えなかった？」
やんわりと彼の左手を剥がす。
アニメで観るより無神経。別に良いけれど。


「失敬。気になったものですから。
お若いのは否定しないんですね？」
降谷零の利き手は右手……、咄嗟にではなくて、最初から引き止めるつもりだったらしい。

「よく言われるもの。否定する必要も無いし」
謙遜が常に美徳になるとは限らないの。
ベルちゃんをイメージして、妖しく微笑む。
ウィスキートリオの目つきが鋭くなった。

何よ、謙遜しろって事？




「そうですか、なるほど」
「暇ではないの、もう良いかしら」

「あ、最後に一つだけ」
降谷零が人差し指を立てた。
どっかの特命係の杉下右京を思い出すんですけれど、公安やめてそっち行ったらどうかな。



「貴方のコードネームは何ですか」
疑問符をつけないこの言い方。
私もよくやるー、奇遇だねーー。

「名前を聞く時はまず自分から名乗る、日本文化の一つだと思っていたけれど」
あ、失言した。



「おや、アメリカ人でしたか」
この野郎。国籍を特定しようとすんな。
アメリカ人国籍ならそこに居るだろ。

「ポルトガル人かも」
はぐらかす。
この男、予想以上にめんどくさい。

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