手下との日常…？ (ページ43)

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嬉しい(？)参観日ページ43

ある日のリクルーティングで、ジョーとジャック、ゲストさんの言葉を借りるなら社畜組と一緒になった時のこと。

ジョ「あ、貴女はもしや…」

「え！なんでしょう？」

ジョ「あぁ…いや悪ぃな、人違いだ」

A『さっきからキョロキョロしてどうしたの？人探し？』

ジョ「いや、探してるっつーか…出来れば見つけたくねぇっつーか…」

難しい顔をしてジョーは頭を搔く。

A『なら普通にしてたら？余計に目立つと思うよ。』

ジャ「Aにさんせ～！だって、あそこに居る綺麗な女性がず～～～っと、ジョーのこと見てるよ♪」

と、二人の間に割り込むようにジャックは1人のゲストを指さす。

ジョ「げっ…」

その女性が視界に入った途端、みるみるうちに青ざめていくジョー。

ジャ「ジョー？どうしたのさ。いつもの白い顔が青くなってるよ？」

A『大丈夫…？見つかりたくない人って、まさかあの人？』

ジョーは2人の問いかけには答えず、固い足取りでマイクの前に進む。
そしていつもの口上を始めた。

ジョー「ぁ…あなたのお悩みなんですかぁ…？」

ジョーは、普段より背筋を伸ばして口上を終え、やっと終わった…というように深いため息をついた。

リクルーティングが終わり、ジョーのもとへ行く。

A『ねぇ、あの女性は誰だったの？』

ジョ「あ？あの人は…オレの主人だ。」

A『え？ってことは、アースラ様？でも、いつも聞いてる話だと…』

ジョ「俺のマスターは魔法が得意なんだよ。姿を変えることくらいなんてことない。」

A『すごく綺麗だった。いいなぁ…あんなマスターが欲しいよ。』

ジョ「バーカ。見た目だけで判断すんじゃねぇよ。こっちにいる間はなるべく思い出したくねぇくらいこえーんだから…」

ジャ「わかるーうちの女王様もすっごく怖いからねー。僕はそんな彼女だからこそ好きなんだけど！」

ジョ「ワンダーランドの住人は気楽でいいねぇ…」

A『でも、手下の仕事をわざわざ海の底から見に来てくれるなんて、いい上司だと思うけどなぁ』

ジョ「それもそうか…でもこえーもんはこえーよ…」

わざとらしく肩を震わせるジョーを見て、Aとジャックは吹き出した。

3人は自分のマスターのことを話し、笑いながらかえっていく。
そんな彼らを遠くから見つめていたあの女性は、ニヤリと笑って人混みの中に消えていった。