【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ7)

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喫茶ポアロ5 ページ7

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-安室透 side-

「安室さんは、知り合いなんですか？」

「はい、彼女は、柴田莉子さんって言います。米花自動車で自動車整備士してまして、僕が車を傷つけたときにいつもお世話になってるんですよ」

「そうなんですか。女性の整備士って何だかかっこいいですね～。バイクに乗ってる姿も様になってたし」

「ですね。車が大好きな彼女で、僕がいつも傷付けた車を持っていくからいつも怒られちゃうんですよ」

「はは、それならもう傷付けられませんね」

「気を付けます」

梓と何気ない会話をしつつ、莉子を考えていた。先程も思った事だが、普段は米花自動車で働いている彼女しか知らないため、今日の莉子をみて正直驚いた。

バイクに乗っている事はもちろん、ブーツとジーンズに黒い革のジャケットというシンプルさなのに、どこかスタイリッシュに感じてしまう格好、雰囲気、表情など…全てに惹かれてしまったのだ。トリプルフェイスを持つ自分にとって、そんな感情は邪魔な物でしかない。周囲に気づかれないように内心ため息をついた。

(…こんな感情、随分と前に捨てたはずなのに…公安警察失格だな…)