【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ33)

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小さな探偵再び3 ページ33

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-江戸川コナン side-

現在、帝丹小学校は夏休み中である。夏休み中ということもあり、同級生の歩、元太、光彦、保護者として阿笠博士と海に来ている。灰原は日焼けしたくないからと家で留守番中だ。三人は海につくなり大はしゃぎ。服を脱いで、下に着ていた水着姿になるなり海に飛び込んでいた。自分も入るかと思った時に、砂浜に繋がっている階段に腰かけている女性に気づいた。良く見れば莉子だった。

(こんなところで何してるんだ？)

気になって近寄るなり声をかけ、話を聞くとツーリングをしていたとの事だった。後ろに停めてあるのが莉子のバイクだろうか。服装の違いもあるかもしれないが、最初に会った時と雰囲気が違う。どちらの莉子も魅力的に感じた。

以前ポアロへ行った時に《最後会ったときに、寂しくなったら安室透だけど会いにポアロにおいでって言ったんだ。けど彼女恥ずかしがり屋さんなのか、一度も来ないんだよね。》と、莉子に暫く会えていない事をこっそり話してくれた。

本人から話を聞いてみると《会いに行くのが気恥ずかしくて》と答えた。莉子は、物静かで落ち着きのある美人である。恋愛経験もそこそこ有りそうに見えるが、この様子だと恋愛は初心者のようだ。

(安室さんは合間を縫って連絡すればいいし、莉子さんはポアロに会いに行けばいいし…二人して不器用だな。ま、俺も人の事言えないけど、はは)

自分は莉子の事を任せられているため、不器用な二人のキューピッドにでもなるか、そう心に決めた。

その後、彼の正体を知っていると教えてあげると、当然かもしれないが驚く。疑問を抱かれ、今度は自分の正体について尋ねてきたので、【探偵】とだけ答えてあげた。博士に用事ができたからと断り、莉子のバイクに乗せてもらってポアロへと向かった。