小さな探偵再び2 ページ32
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『でも…』
「僕が今住まわせて貰ってる家、ポアロの上なんだ。ついでだし一緒に行かせてよ」
『…うん、じゃあ…お願いしようかな』
「やったあ」
『コナンくん、安室さんと付き合ってる事、皆に秘密にできる？』
小さな少年に誘われて、ポアロへ行くことになった。これから会うのは【降谷零】ではなく、【安室透】だ。恋人ではなく、ただの常連さんで、顔馴染みとして会いに行く。コナンに関係はバレてしまっているが、一応公にしないつもりなので、ポアロでは関係を秘密にしてもらいたい事をお願いした。
「知ってるよ」
『え？』
「恋人関係って事。安室さんの事、どこまで知ってる？」
『………』
いきなり彼のことについて聞かれる。コナンの言葉からして、コナンも彼の正体を知っていそうな口ぶりだった。関わりは少ないが、何となく普通の子供とは違う印象を受けていた。だからこそ話してもいいのか迷ってしまった。
「僕も安室さんの正体知ってる数少ない人の一人だから隠さないで教えて？」
『………公安の人で、安室透は表の顔…危険な仕事してるってことくらいは…』
「安室さんちゃんと話したんだね。そんなに警戒しなくても、僕もその事情知ってるから二人の関係は絶対に公にはしないよ」
『………コナンくんって何者？』
「探偵さ」
彼の正体を知っていたコナン。不思議でならなかったが、最後の言葉を聞いて少し驚いた。本当のところはわからないが、そう言う事にしておこう。
「じゃあ、早速行こっか」
『私のバイクで？…でも、ヘルメットないから乗れないよ？』
「博士の車の中に入ってるから大丈夫。ちょっと待ってて」
そう言ってコナンは、博士と呼んでいた人のもとへ向かって何やら受け取り戻ってきた。受け取ったのはどうやら車のキーらしい。トランクを開けて子供用のヘルメットを取り出し、博士にキーを返しに行った。何故あるのか疑問を持ったが追求はせず、コナンがヘルメットを被って準備ができたのを見て、抱き上げて乗せてあげる。自分もバイクに跨り、足を踏み込んでエンジンをかけた。
『しっかり掴まっててね』
「うん」
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作者名：ゆきだるま | 作成日時：2018年5月6日 19時
