【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ28)

今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:248,136 hit

幸せ1 ページ28

¯

何度もキスをして、触れるだけの物から深い物へと変わっていく。慣れないキスだが、必死に受け入れる。

寝室へ運ばれベッドにそっと押し倒され、自分に掛かる彼の体重が心地よく感じてしまう。

その夜私は彼に抱かれた。

目の前にいる彼の表情がやけに色っぽくて、自分も引き込まれてしまう。

初めての行為で、恥ずかしいのにそんなものはお構いなし。少し…いや、かなり意地悪な人だと思った。

何度も名前を呼び合い、

そして何度も果てた━━

「大丈夫か？」

『大丈夫じゃない。恥ずかしいって言ったのに、初めてって言ったのに』

「悪かったよ。つい…な」

『全然気持ちこもってないです。しかも、つい…って！』

寝るまでの間相手と身体を触れ合いながら、行為後の余韻に浸る。

「明日、仕事で早く家出るけど、ゆっくりしていていいから」

『仕事って、公安の？』

「うん」

『零さんが仕事行くとき、朝早くてもいいから私の事起こしてください。お見送りしたい…』

「ふっ…わかったよ」

彼に抱き締められ、額にキスを受けて眠りについた。