協力者2 ページ23
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-江戸川コナン side-
夕食について聞いたらハンバーグとのこと。彼は本職を忘れてしまうくらい料理の腕はかなりのものであるので、ハンバーグもきっと美味しいのだろう。正直、自分も食べたいと思う。
二人と話をしていたら、蘭に話し掛けられた。お菓子を見に行くと言って離れたのに、こんなところで話していたら驚かれるだろう。適当にごまかしながらも、再度蘭についていくため二人に別れを告げた。
会計待ちをしているときに、スーパーの外にあるベンチに腰かけている彼に気づいた。今なら詳しい話が聞けると思い蘭に話しかける。
「蘭姉ちゃん、外にいる安室さんと話してきても良い？」
「え？安室さんと？いいけど……あんまり邪魔しちゃだめよ？」
「はーい」
蘭に許可を貰ってから、スーパーの前のベンチのところに来て彼に話しかけた。莉子は薬局へ買い物に行っているようだった。自分と二人きりなので、聞いても良いだろうかと視線を向けて、莉子との関係を問う。彼は、恋人であるとすぐに認めた。
(俺の推理通りだったな)
その後、恋人である莉子と付き合うまでの苦労話を聞いた。何でもスマートにこなす彼を振り回した莉子はどんな人なのか気になってしまうものだ。
ふと、彼を見たときにどこか寂しそうにしている事に気づいた。《付き合ってはいるけど、あまり一緒にいられないんだよ。君ならこの意味わかるだろう？》彼の言葉を聞いてそんな表情になる理由を察した。
(ああ…そういうことか)
彼が特別な事情を抱えている事は知っている。確かにその事情の中で恋人との時間を作るのはかなり厳しいだろう。恋人を作ることでそんな思いになることくらい知っていたはず。なぜ付き合ったのだろうか、ふと疑問に思ったが、好きになったり、一緒にいたいという気持ちに理由も何もない。愚問だ。
彼は話を続ける。
「恋人として無責任だと自分でも思うけど…僕がいない時、彼女をちょっと任せてもいいかな」
「莉子姉ちゃんは、安室さんの事どこまで知っているの？」
「何も知らない。でも、いつまでも隠し通せるものではないし、今夜話そうと思ってる」
「そっか。うん、いいよ。僕に任せて」
「ありがとう。頼りにしてるよ」
『安室さん、お待たせしました。あれ、コナンくん？』
「じゃあ僕帰るね！今度こそバイバイ」
(そんな事情を知っちまったら、二人の邪魔は出来ねぇな。とりあえず退散すっか)
(上手くやれよ、安室さん)
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作者名：ゆきだるま | 作成日時：2018年5月6日 19時
