【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ22)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:248,122 hit

協力者1 ページ22

¯

-安室透 side-

「莉子姉ちゃんよろしくね。今日の夕食は？」

「とっておきのハンバーグだよ」

「そうなんだ！安室さん料理上手だし、僕も食べたいなぁ」

「また今度ね」

食材を選んでいる時にコナンに話し掛けられ、彼は神出鬼没だなとつくづく感じる。夕食は何かと聞かれハンバーグと答えた。もちろん自分が考案したオリジナルハンバーグだ。

「あ、コナンくん？お菓子見に行ったんじゃなかったの？あれ、安室さんじゃないですか！こんばんは」

「蘭さん。こんばんは」

「あれ、この方は…」

「僕の友人でなんです。久しぶりに会ったから食事をしようってことになって」

「そうなんですね、私、毛利蘭って言います」

『柴田莉子です、こんばんは』

「なんか、邪魔してすみません。ほら、コナンくんお菓子買わないなら行っちゃうよ」

『いえ』

「やっぱり僕お菓子いいや、蘭姉ちゃん行こー。ばいばーい」

自分もコナンと蘭に手を振り返してから莉子と並んで買い物を続ける。材料が揃えば会計を済ませてから店の外へと出る。車に向かおうとしたら、莉子が隣の薬局で買い物があるというので、近くのベンチに腰かけて待っていることにした。明日は早朝から公安の仕事、お昼はポアロでバイトが入っている。莉子が起きるであろう時間は自分はいないため、朝食を作っておこうと思いメニューを考えていた。

「安室さん、莉子姉ちゃんは？」

「隣の薬局で買い物があるって言うから、ここで待ってたんだ。それこそ、コナンくんは何でここに？」

「安室さんがいたから話しに来た。蘭姉ちゃんはレジに並んでるよ。そう言えば、莉子姉ちゃんって安室さんの彼女でしょ」

「なんでそう思うんだい？」

「否定しないってことはそうなんだ」

「相変わらず君は鋭いね。そうだよ彼女は僕の恋人だ」

「綺麗な人だね」

「ふっ、そうだろう？落とすまでに結構時間かかったんだ。彼女なかなかブレなくてね。大変だったんだよ」

「へぇ、安室さんでもそんなことあるんだね」

「あるさ。僕だって人間だからね」

「ふーん」

「…でもさ、付き合ってはいるけど、あまり一緒にいられないんだよ。君ならこの意味わかるだろう？」

「うん。それで？」

「恋人として無責任だと自分でも思うけど…僕がいない時、彼女をちょっとだけ任せてもいいかな」

小学生にこんなお願いをするなどどうかしてるが、彼になら莉子を任せても大丈夫だと思った。返事を求めコナンに視線を移す。