【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ20)

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小さな探偵1 ページ20

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夕日も沈み暗くなり始めた頃、着替えを取り自分のマンションへ寄ってから、現在は夕食の買い出しのためスーパーへ来ていた。夕方という事もあり、大勢の人で賑わっている。

「夕食、何にしましょうかね。食べたいのありますか？」

『食べたいのですか…？うーん、あれ、そう言えば料理できるんですか？』

「ええ、一通りのものはある程度作れますよ」

『え、すごい』

「莉子さんは料理得意ですか？」

『得意とまでは行きませんけど、生活する上で必要最低限の料理は作りますよ』

「今日は僕が作りますけど、今度莉子さんのお家にお邪魔した時に手料理食べさせてくださいね」

『が…頑張ります』

かなり緊張はしていたが、ある程度会話はできるようになるまでに気持ちは落ち着き始めていた。料理が得意という彼。そう言えば、彼についてはほとんど知らない。会話をしていても、自分についての話題ばかりであったのに今気づいた。

(苦手な事とかあるのかな…？)

カートを押して歩く彼と、その隣にいる自分を見る周囲の視線。《公にしないで欲しい》とお願いしたが、いつまでも付き合いを隠せるわけではないため仕方ないかと、今の状況を受け入れる。

カートの中に食品を入れている時に、小学生だろうか、小さな男の子が自分たちに気づいて駆け寄ってきた。

「あれ、コナンくん。こんな所で何してるんだい？」

「安室さん、こんばんは！今、蘭姉ちゃんと買い物に来てるんだー。安室さんがいたから来ちゃった。それよりも安室さんも買い物？それと、隣にいる人は…」

「僕の昔からの友人でね。久しぶりに会ったから、食事に誘ったんだ」

『初めまして、柴田莉子です』

「初めまして、僕、江戸川コナン」