【安室透/降谷零】走り屋なんて嫌いです Ⅰ (ページ12)

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恐怖のお誘い2 ページ12

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-安室透 side-

随分若く見られて、気にしてないと言えば嘘になるが、ドライブに誘う良い条件になると考えた。

(俺はずるい男だな)

自分でもそれは感じている。そして、莉子は迷いに迷って自分とドライブに行くことを決めてくれた。決断するまでには少々時間が掛かった。車に乗りたい気持ちはある、しかし、《自分と》ではなく《RX-7に》だ。決してドキドキするからと考えていたのではなく、《運転が荒かったらどうしよう》等と考えていたのだろう。莉子の考えていることはお見通しだ。

仕事や、付き合いで異性を乗せることはあっても、自分から異性にドライブへ誘う事は滅多にない。逆に誘われることは良くあるが、正直媚びてくる女性は苦手としていた。だからこそ、自分には目もくれず、車に夢中な莉子に惹かれたのかもしれない。車ではなく自分を見て欲しいと無意識に感じたのだろう。

(これが男の性か…)

早速誘っては見たが、今日は行けないとのこと。強要はせず、連絡先を交換して後日、日程を改めることになった。それから、修理費の支払いを済ませて帰路に立った。