32話 ページ34
ピ、
『もしもし、』
(おせぇ。お前携帯手にもってなかっただろ)
『あ、うん、ごめん』
(お前今一人か？)
『あ、・・うん』
(んと、何考えてんだよ。いつも一人で外でんなっつってんだろ)
『あ、うん、、ごめん』
(・・ったく、)
『でももう大丈夫だから。もうちょっとで家つくところだし・・』
(んじゃあ、家に帰るまで電話繋げてろ)
『、！・・あ、いや、お母さんに電話しなきゃだから一旦電話切るよ。またすぐにかけ直す』
(そっか、わかった。すぐかけ直せよ)
『うん、じゃ、、、あとで』
コブラのじゃ、と言う声とともに
ピ、私は通話修了ボタンを押した
『・・・・、』
ヒロト「・・えらく過保護なんだな」
『っ、！』
ヒロト「帰るまで電話繋げてろ、だなんて」
そう言うと雨宮ヒロトはまたポケットから煙草をとりだし火をつける
『・・まぁ、。私が一人で外でるだなんて、コブラと付き合ってはじめてのことだから心配してくれてるんだよ』
私があたりまえのようにそう答えると雨宮ヒロトは少し驚いた顔をして
そして、
ヒロト「・・へぇ。じゃあお前、あいつが居なきゃ生きられねぇんだ」
呆れたようにそう笑う
『、！！・・』
正直ドキ、とした
そんなことないって言い返したのに
声のでない私は、、、
きっと図星だったから
ヒロト「コブラの女だっつーからどんな女かと思えば・・全然大したことねぇんだな」
『っ、』
ヒロト「ハ、(笑)男が居なきゃ生きられねぇような弱い女なんて何の魅力もねぇよ」
『、・・・！！！』
どんだけ悔しくても
納得せざる終えない雨宮ヒロトの言葉は
鋭く胸に突き刺さるけれど
逆に胸にあった何か大きなわだかまりを
溶かしていくようなそんな気がした
ずっと
コブラに守られて
コブラとともに時間を過ごして
コブラだけを愛して
コブラだけに愛されるために存在した
あたりまえだったそんな生活が
今、私の中で
ガラガラ、と音をたてて崩れていく
あぁ、そっか
私はまるで檻の中の鳥だったんだ
檻の中に閉じ困った鳥は
檻の中こそが自分の生きるべき場所だと決めつけ閉じ籠る
でも、もし檻の外に出て
果てしなく続くこの青空の存在を知ったのならば
鳥は一体何を思うのだろう
そして、私は一体
何を思い何を願うのだろう・・
.
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青龍 葵(プロフ) - 更新されないんでしょうか？ (2017年12月31日 1時) (
レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
チャンス - 最高でした！ 続き待ってまーす！！！！ (2016年6月21日 22時) (レス) id: 3a1af415ef (このIDを非表示/違反報告)
s - 初めまして！いつも読ませていただいております！三人の想いが切ないです(･_･、)更新大変だと思いますが頑張ってください！待ってます！ (2016年3月24日 16時) (レス) id: 2b2b086bb8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるちゃん(プロフ) - きゅんきゅんします！続きが気にます！！ (2016年2月20日 0時) (レス) id: 2806cd4078 (このIDを非表示/違反報告)
璃良 - 面白かったです！！ あれ？これってダンいいヤツだったりしますかね？ 更新頑張ってください！ (2016年1月12日 17時) (レス) id: 918f3c33d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小町-komachi- | 作成日時：2015年11月8日 21時
