ep.206 ページ7
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ジョングクside
やば＿＿＿＿
朝から倦怠感が凄いとは思ってたけど、リハはそれなりに踊れたし、声も出てた。
少し汗の量が気になったくらいで、それ以上何も無かったし、少し頭痛がするとか、そのくらいはよくある事だから。
けど
「…はぁ…なんで…っ」
毎日気をつけて生活してたはずなのに、最近アルバム制作とかで忙しくしてたツケが回ったのか、完全にしくった
本番1時間前。
ふらっと視界が歪み出して、なんかぼうっとするし、頭が働かない。ヒョンが何か話してるけど、なんだか遠くに聞こえる
＿＿＿＿変だ
そう確信して、もしやと首に手を当てると熱い。
熱だ。はぁ、参ったな…
でも僕は常に完璧なパフォーマンスではないと、自分が至らないと凄く思ってしまう
「このくらい…っ」
このくらい気でなんとか持ちこたえさせれる
ヒョンたちに移すと不味いから、部屋の隅っこでちんまりしてたら、ふぅっと意識が遠のきそうになって、それから急に吐き気がした
「、！」
やばい
そうトイレに駆け込み、洗面台に項垂れる
＿＿＿思ったよりヤバいのか…？俺…
鏡に映る僕は、メイクをして、ヘアも決まって、アイドルの黄金マンネの完璧な僕がいるのに
立ち上がろうにも力が入らなくなって、これは本当にやばい。
「ﾊｯ…ﾊｯ…く、そ…っ」
あー、なんで、こんなんじゃダメだ、ヒョンたちに迷惑かけちゃいけない、ファンの子達に心配させちゃダメだ、完璧なパフォーマンスじゃなきゃ＿＿＿！
そう思った刹那、ふっと意識が途切れて床に倒れた
____
___
__
＿＿＿冷たい…
重たいまぶたを開けると、右手が痛んだ
痛、と眉をひそめると、「あああ！ジョングクさん！」と泣いてるみたいな声が聞こえて、それが誰かなんてすぐに分かった
「Rou…？」
「ジョングクさん…っ！ぁあ、よかった！ぅうう、死んだかと思いました…」
「パボ。勝手に僕を殺さないでくれる？」
「だって、あんなになって倒れてたら…っ」
「倒れた？僕が？」
「はいっ、自分が男子トイレ使う人で良かったです、こんなに無性別であることを良かったと思った時はありません、！」
Rouは性別が分かってからも男子トイレを使うことが多かった。というのももうそれがクセみたいになってたのと、一瞬男子と勘違いされやすいからというのもあって
「…本番あと何分？」
「20分です」
体は重い、しんどい、でもいける。
だって今日はRouがいるから＿＿＿
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さく - グクが切なくて号泣しました、、。 (2022年6月23日 21時) (
レス) @page20 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしかった!一気に読みました！映画にしてほしいくらい! (2022年1月12日 7時) (レス) @page23 id: e79cab2ce6 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - むぅさん» むぅさん、コメントありがとうございます！書いてから少し経っているのですが、読んでくださる方がいるのが嬉しいです、、。素敵なコメントで作者も嬉しいです！ (2021年2月2日 18時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - とっても素敵なお話でした…読んでたら自然と一緒に涙してました。また読み返します！ (2021年2月1日 19時) (レス) id: 8dd9a678ab (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - リーさん» リーさん、コメントありがとうございます。もう一度最初から読んでいただけるなんて…！長いお話なので本当にありがたいです、、！何度でも楽しんでもらえると嬉しいです！ (2020年11月30日 19時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mila.
| 作成日時：2020年5月2日 21時
